私は何者で、父はすじ者だった。

@hmnaamry

第1話

私は私が何者なのか

分からなくなる時が時々あるが、

間違いないのは私が

父と母の間から産まれた子だと

いうことである。

そんな父は13年前に死んだ。



私の父親像というのは

身体に水でも消えない落書きが

あって、夕方5時から

お酒を飲み始め、

酔っ払っても理路整然と

自分の主張を言ってのける。

そんなものだった。



私にとって父親とは…。

ただただ邪魔で憎いものでしか

なかったのである。

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