4 小説家って特別な存在ではない

「なろう系主人公みたいでイライラする」と、私は言われた事がある。その人曰く、私が無自覚のまま、先程述べた『金のたまご』を受賞して、平然としている辺りが癇に障ったらしい。


 私は先程述べた通り、小説なんて一切読まない人間だから、その時に言われたなろう系主人公と言うワードを、十分に理解出来なかった。


 余談だが、私はなろう系主人公じゃなく、藍染 惣右介になりたい。


 また、その人は、「私も有名になりたい、認められたい」と言って来た。ちょっと待て、私は果たして有名になったのだろうか? いや、間違い無くなっていない。


 私は、書籍化した所で得られる地位や名誉たる物は、たかが知れていると正直思う。ノーベル文学賞とかなら未だしも……。如何に、現実が見えていない人間がいるのか……。


 多分だが、小説家になるって事は、狭き門だけど、その割に得られる物は少ないと思う。それまでに費やした時間や、モチベーションを常にキープして行かなければならない事を想像しただけで気分が悪くなる。


 生半可な気持ちだと、一生賭けても小説家になれないだろうなと、私はそう思っている。万が一、半端者が運良く書籍化でもしてしまったら、その人の今後が大変だ。


 小説家は好きな事だけやって、お金も地位も名誉も手に入ると勘違いしているのならば、さっさとそんな夢は捨てて、現実と向き合う方が今後の為になるだろう。


 何より、本気で小説に向き合っている人たちに失礼だ。

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