探偵と探偵を殺したい3人の美少女

@m0918

第1話 探偵は探偵だ

高校生である閃目利 悟は教室のドアを開けるのをためらっていた 彼は寝坊をしてしまったのだ しかし、彼はこのクラスの担任が鏡 響子という底抜けて明るく天真爛漫な人だというのを思い出した さらに今の時間はまだ、朝のホームルームだ 学校の規則的には遅刻だろうだがこのクラスの担任である鏡先生ならばきっと笑って許してくれるであろう そう考んがえながら教室のドアを開けるとそこにいたのは悟の考えに反し 真剣なキリッとした面持ちの鏡先生だった 悟は教室全体を見渡した すると生徒達も同じく真剣な表情をしていた これは先生が本気で怒ったふりをして脅かしその後 驚いた様子をクラス全員からいじられるが平和に終われるパターンではないことがわかった おそらくこれは普段は温厚で気さくなキャラを演じている教師が時折 本気で怒っている様子を見せることで生徒との適切な距離感を掴むために今からみんなの前で説教をされる公開処刑のパターンだと考えた 覚悟を持って悟は教室への一歩を踏み出した その瞬間 悟は怒声が飛んでくることを覚悟していた しかし、悟はこのとき大事なパターンを見逃していた 悟が教室に入り担任の鏡にかけられた言葉はこうだった

「事件だ 名探偵君よ」

そう悟はその推理力を認められ高校生にして警視庁などからも依頼が来るほどの名探偵であった 悟は寝坊のあまり自分の設定が名探偵であることを忘れていた しかし、それは無理もない 悟は一度も推理なんてしたことがないのだ 悟は他の人よりパターンを読むことに長けているだけであったのだ この世界で悟だけが知っていた事件なんてものはある程度パターンを読む力と周りの能力の高い人間達の力で解けてしまうということを それでも悟のパターンを読むことで解決している 難事件の数は異常であり やはり彼を呼称するなら名探偵というものがぴったりであろう 事件が起きたと聞いて名探偵の悟が発した言葉はこうだった

「事件について教えてください」

その悟の返事を聞いた担任の鏡は笑顔でこう答えた

「君は朝寝坊していたが君の優秀な助手達は私からしっかり事件の話を聞いていたぞ 助手達から事件のことは教えてもらえ 授業はいい いつも通りの名推理を見せてくれ そしたら今日のところは寝坊を見逃してやろう」

そういうと教室の生徒達の中から二人の生徒が立ち上がった この教室の中 いや、この日本の中で高校生名探偵 悟の助手といえば悟の幼馴染である 剣咲季 舞と機関路 恵の二人であった この二人は高校生にして警視庁などから事件の解決を依頼されパターンを読む力を駆使して難事件を解決する悟と同様 凡人には持ち得ない力を持っていた 剣咲季 舞は常人では持ち得ない高い身体能力と千年に一人の逸材と言われるほどの武術における天賦の才を有しており幼少期から様々な武道を習っており様々な大会で優勝の記録を残しておりその天才的な武道の才能を見初められ噂では海外の特殊部隊が指導を仰いでいた時期もあったという 高校では大人しく空手部だけに所属しており空手部の傍ら難事件に挑んでいる幼馴染の悟を逆上した犯人や悟がずっと追っている悪の組織によるピンチから守るためにその力を使っていた 容姿端麗で活発的 武術における才能の反動のためか胸の方はやや残念気味であるが舞に惚れ巨乳派から貧乳派に派閥をくら替えする男子も後を絶たないという

そしてもう一人の助手である機関路 恵はI.Q200前後と言われている聡明な頭脳と天才的なハッキング技術を有し噂では本気を出せばアメリカのホワイトハウスから全てのデータを盗み出すことが可能と言われている 背は低く内向的ではあるが可愛らしい顔をしておりなおかつ巨乳ということで学校の中の守ってあげたいランキング不動の1位である そんな才色兼備の二人はその能力を使い悟の事件の捜査や推理を手伝い続けていた

教師の鑑に促され悟と助手の二人は共に教室をでて他の生徒達は学校内で事件が起きたということで家に帰らされた 事件現場である職員室に向かう途中 恵は朝学校に用務員のおじさんが来ると職員室が荒らされてたことや他の重要書類や多少の価値の置物などがたくさんある校長室が荒らされており 朝 捜査を終えた警察達は金品目的の学校荒らしだとみて現場検証を終わらせて帰っていったことを話した 悟達は荒らされていた職員室の方から捜査をするために職員室に向かった 職員室を開けるとまずは感の鋭い舞に部屋に不審なところがないか捜索するように頼んだ 悟と恵は舞が難しい漢字などを読むことが苦手なのを知ってるいるので二人で荒らされている書類に特徴がないかを調べてることにした 悟は数々の事件現場で捜査を行なってきたのでその経験から何か解決につながるものはないかと周りの書類を捜索していると窓が開いていることに気づいた おそらく事前に捜査を行なった警察が証拠保存のためにその状況を残していたのだろうが風が強く吹いているので中の書類が吹き飛ばされては意味がない なので悟は窓を閉めた その瞬間 窓際にある鏡先生の机が全く荒らされていないことに気づき横で荒らされた職員室に不審な部分がないかを見渡して一周してきた舞に話しかけた その瞬間

「悟のエッチ」

という怒声と共に悟は殴られた 悟は何が起きたかわからなかった 見た目とは真逆の脳筋である舞に殴られ壁に叩きつけられた その瞬間

「なにしやがんだ」

と怒った 推理をしていたら突然殴られたのである当然の反応である

舞は叩きつけられた悟と閉められた窓を見つけて

「ごめん」

と呟いた

すると別の先生達の机を調べていた恵が歩いてきて小さな口を開いた

「ねぇ 悟 荒らされた書類って」

「あぁ、だいたい高校生名探偵が通う学校で事件が起きた時点でだいたいのパターンはつかめていたんだ 後はもう一つの事件現場の校長室を調べれば犯人はわかる」

と言いながら笑顔で悟は立ち上がった

「後の捜査は恵の力が必要だ 行くぞ」

と元気よく恵を連れ職員室を出て走り出した 廊下に出るとちょうどワックスがけを用務員のおじさんがおこなっていた そのワックスがかけてある廊下の上を元気よく飛び越えた 悟は事件解決の糸口がつかめた探偵の走りを止めることは誰にも止められないというような顔をしていた しかし、ワックスを飛び越え着地した瞬間 恵に足をかけられた 足をかけられた悟は着地に失敗してよろけ前かがみになり手をつき転げこけた こけた悟は左手をおさえながら転げ回った

「なにしやがんだ」

と悟は怒った 捜査のために走っていたらこかされたのだ 当然の反応である 恵はこけた悟とワックスを見つめて小さな声で

「ごめん」

と呟いた

「とりあえず 校長室に行こう」

と小さな体で悟の体を起こした

「おぉう、解決したらとりあえず保健室に行くからな 殴られた頭と左手を見てもらうからな」

と何か納得いかない悟を恵が連れて再び二人で校長室に向かって走り出した 校長室に入るとそこは書類などが荒らされたままの状態で保存してあった 部屋に入ると悟は校長の机に置いてあるパソコンをとり 恵に渡した

「恵 校長のパソコンから金の流れを調べてくれ」

と言うと恵は小さく頷いた 恵は校長のパソコンを渡してから5分も経たないうちに金の流れを調べ終わった

「ここがおかしい」

とパソコンの画面を指差して悟に伝えた

「やっぱり」

と悟は殴られて腫れた顔でニヤリと笑いながらこけた時に負傷した左手をおさえながら呟いた





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