音と声

葉月 涼

君の声

 僕は、君の歌声が好きだった


 どこまでも広がる草原のような


 どこまでも澄んだ湧き水のような


 どこまでも美しい花々のような


 そんな君の歌声が大好きなんだ

 君の歌声に僕の伴奏が重なり響く

 それが幸せで僕は何度も練習をした


 だけど、現実は厳しかった

 僕の目の前で彼女は事故にあった


 彼女は、一命は取り留めたが

 二度と歌えなくなった


 僕が君に話しかけなければ...

 僕が少しでも動けていれば...


 僕は彼女に手紙を書いた


『ごめん、僕が話しかけたりして

 君と逆なら良かったのに


 それほど僕は

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