潜水部隊
皇國海軍『潜甲型潜水艦』
排水量 水上:505t /水中630t
全長 62.30m 全幅 5.60m
機関 ディーゼル発動機2基6気筒
AEG-Doppel製電動機2基
水上 16kt 水中 10kt
水上航続距離 1,900海里/13.0kt
水中航続距離 80海里/5.0kt
兵装 53cm艦首魚雷発射管4門
魚雷 9本 乗員 29名
安全潜航深度 42m
「横須賀、呉、川崎、長崎の造船所で6隻ずつ24隻建造してるはずでしてよ」
令嬢殿下が先程から読みふけっていた『海軍軍事費内訳』を朗読する。
「史実1904年型のドイツ帝国海軍U19型のコピーを目指したんだ。んで第六型潜水艦と同じく、黄海や渤海では輸送船――お馴染み三景潜水母艦から運用する」
秋山もそれに続いた。
「
「筒先端部にフロートを利用した弁を取り付けることで海水の流入を防く。これはまぁ簡単なやつで国内生産も可能なんだけど、どうやら史実じゃ思いつくのが遅れたらしく1936年にようやくオランダが採用だな。」
「あー、チキンラー○ンと同じパターンですか」
「それそれ。これで浅くとも水中潜航時間が長大化できるんだ。さらにディーゼル機関。これ元ネタのU19でも起こったんだけどな、性能が期待以上で、燃料消費量が減少しながら信頼性機動性が増加、発動機のメンテナンス性が大幅に簡略化だぜ?」
「ディーゼル機関にいくら開発費をかけたと思われて?このくらいは――」
「聴いて驚け守銭奴令嬢。潜水艦搭載ディーゼルは、直列6気筒、振動がなくパワーも最大限出せる直列6気筒に加えて4ストローク機関。防音を考えないからこそ最大限の出力で、最高の武装をすることが出来る――」
彼は魚雷の設計図を広げた。
「『三五式53cm潜水艦魚雷』。大英と皇國海軍の共同開発の傑作魚雷だ。全長は6.5 m、直径53cm、重量1,5 kg、射程は33ktで6400 m、38.5ktで4570 m。弾頭重量はTNT335kg。」
「推進装置は二重反転…!?相当な高等技術ですわよ!?」
「魚雷における二重反転機構は簡単でな。機関室からのシャフトに傘歯車を付けると、二重反転での回転が可能になる。プロペラは4枚羽根で、二重反転推進で魚雷の推進方向を安定させれる。」
続いて彼は魚雷図の炸薬室を指す。
「335kgのTNT炸薬はこの時代のロシア戦艦の海中装甲をぶち破るには十分すぎる威力だ。防巡級以下は一発、装巡二発、戦艦は三発で撃沈確実。まともな対潜攻撃手段のない水上艦艇群は潜水艦にとって、もはや的以上のなにものでもない。弾薬が尽きるまで一方的かつ徹底的な殲滅を可能にする。油断しきって消灯しないバルチック艦隊を、夜間襲撃であれば―――」
その先は、彼が言わずともわかってしまう。思わず、感嘆が漏れる。
「…うぉ……」
「いや、弾薬の関係上潜水戦隊のみでは、良くて半壊だろう。」
彼は定規をくるくると回す。案の定定規はどこかへ翔んでいった。彼は今度は拾いに行かなかった。懲りたか。
「潜航襲撃の下ごしらえとして、もう一つ。制空権は、陸軍のものだけじゃないって知ってるか??」
その単語が、海軍士官である彼の口から出てきたことに僕は驚愕する。
「対潜装備がない前弩級戦艦群。なら、彼らに対空防備はあると思うか?」
「え――。それって…」
「ないんだな、これが。」
彼はそう言ってページをめくる。
戦術爆撃機『彩洋』
爆装 800kg貫通炸裂弾 6発
航続距離 2700km
最高速度 75km/h
積載巡航 55km/h
高度限界 4400m
カァン、と高い音が響く。令嬢殿下が、扇子を落として絶句していた。
「―――!」
「陸軍航空隊用に製造された飛行船を艦政本部に改造してもらった。高度限界と航続距離を削って爆装を増加かな。まぁ、連中はこちとら軍艦つくりたいのになんで空飛ぶまがい物なんか…、とかなんとか愚痴こぼしてたけどな。」
軽く笑う秋山に僕はおそるおそる聞く。
「……500kg貫通炸裂弾って、これは…。」
「その名の通り貫通弾だ。前弩級戦艦は舷側装甲を重視する。砲撃戦メインだからな。万一敵弾が上部に命中しても、ナナメに突っ込んで来るから、よく敵弾は跳ね返ってしまう。そのことを想定しているから、上部装甲は相当薄い。そこに超強靭であるタングステンの塊を直上から突き落とす。」
「炸薬って…」
「無論下瀬火薬。弾薬庫まで達する爆弾は、艦内において3000以上の、今度はタングステンの欠片を超高速で、当然艦内の薄壁なんて簡単に貫通させ飛び散らせ、並行してさらに、強烈な焼夷剤であるガソリンを火がついた状態で撒き散らす。」
それを、対空砲の装備されていない、つまり爆撃母船に手の出しようがない敵艦隊の上空から、滅多打ちか。
おもむろに令嬢殿下が手を挙げた。
「…巡航速度55kmでは、敵艦隊見ゆの情報を受け、
確かに。航続距離2700km、つまり行動半径1300kmちょいでは爆撃運動どころか戦闘海域も制限される。特効的とは言い難いのかもしれない。
「バルチック艦隊がウラジオストクに入港するには、マラッカ海峡を抜けてから補給無しで辿りつくとしたら。台湾・対馬海峡を抜ける史実ルートか、バシー海峡を抜けてから、津軽海峡を抜けるか、宗谷海峡を抜けるかの3ルートだ。」
彼はそう言ってから再び内国交通図を広げる。そして、皇國最南端、列島の末端を構成する台湾島の南部の港町に丸をつけた。
「よく見てみろ。」
そう言うので目を凝らす。すると、製糖産業記号の隣に小さく飛行機印があった。
「わかるか?想定3ルートの台湾海峡、バシー海峡は全て対岸が台湾島にある。ここから
「台南って…まさか――」
「そう、台南航空隊。あの伝説の台南空だ。」
「「台南…空……」」
在りし世界線の帝國海軍航空隊の最精鋭航空戦力。
史実、浅い歴史で馬鹿にされることもあった航空隊。史上最大の危機である日露戦争で彼らの伝説は、明治38年、始動することとなる。
「仰角をとれる砲が存在しない以上、いくらでも接近して空爆が可能だ。爆弾命中率を上げるため、爆撃目標上空に辿り着いたら急降下で高度を500まで下げて爆撃体制に入る。この捕捉爆撃戦法を仮称で急降下爆撃と呼ぶことにする。」
急降下爆撃。皮肉にも双方ともその方法は違えど目的は一緒。目標捕捉を正確にして、爆弾の命中率を高めるためなのだ。
「因縁を感じますね…」
「んぁ?」
「いえ、なんでもないです」
「ん。…そして、だ。航空爆撃で敵艦内部を大きく抉り取ったあとの、潜航襲撃で大半を撃滅。さらに――」
彼は先程とは違う魚雷の概要を記した資料を広げる。
「先程の潜水艦用と比べて…射程は36ktで7400 m、41.5ktで6570 m。弾頭重量はTNT365kg。結構強化されてますねこれ…」
「潜水艦は搭載量が限られているからな」
彼は言葉を継ぐ。
「魚雷は無論艦艇用の方が能力は高い。水雷戦隊での夜戦といえば海軍の半世紀続く十八番、こちらのフィールドだ。潜水戦隊による夜襲撃滅ののち、探照灯と高速機動で、大破艦が続出しまともに操舵さえ難しいであろう敵艦隊を雷撃戦に持ち込めば」
彼は、皇國海軍の総戦力を示した資料を机上に上げる。
そこに記される、第一艦隊と第二艦隊からなる聯合艦隊、すなわち八八艦隊計画における第一線戦力の戦艦8装巡8、続く防巡/駆逐以下直衛及び遊撃にあたる第三艦隊。
そして、その下に走り書きされた第一水雷戦隊と第二水雷戦隊、第一潜水戦隊の文字。彼は赤インキに万年筆をつけ、それを大きく線で囲み。
「―――以下、皇國海軍第四艦隊の夜襲雷撃戦遂行で、理論上、バルチック艦隊は完全に壊滅する。」
「……主力艦隊じゃなく、補助部隊での敵主力――それも世界第三位の海軍強国の――殲滅、ですか……。」
二次元上の砲撃戦しか想定していない、世界最強を名乗る前弩級戦艦群に襲いかかる空海立体襲撃ドクトリン、そしてトドメの、水雷戦隊による夜襲雷撃。
「――どうだ?有栖川宮の姫様??」
彼は口角を釣り上げて振り向いた。
令嬢殿下は、両手を上げて肩をすくめた。
「……降参、ですわ。あの海軍予算内で、一線級主力に匹敵する戦力と戦術を編み出すだなんて、全く想像に及びませんこと…。」
「わかってんなら予算上げろや守銭奴」
「いけませんわ。工業力増進が当面の第一目標でしてよ」
令嬢殿下が先程落とした扇子を拾い上げ、ぱっと広げ涼しい顔でひと扇ぎ。
「それに、新技術の開発費も嵩んでまして。お使いになるんでしょう?無線。」
「あぁ、海戦じゃ海空で連絡を取り合うのは必須だからな、無線機は是が非でもほしいところだ。だといっても、悲惨な音質だろうから暫くはモールス信号に頼ることになりそうだが」
僕は、それを聞いて暫考。尋ねることにした。
「……すみません、その無線技術陸軍も頂いてよろしいですか?」
殿下は即答する。
「結構でございましてよ。陸軍も間もなく情報伝達手段を、伝令から無線に移行するべき頃ですわ。」
「ありがとうございます」
僕は頭を下げる。
「――もうまもなく、八甲田山演習が始まりますから…。」
「「八甲田山……?」」
ふたりとも首をかしげる。
あれ、結構大きい事件だから知っているとは思ったんだが。
「ご存じないですか?八甲田山雪中行軍遭難事件。青森第五歩兵連隊が壊滅した地獄の雪山遭難です。八甲田山死の彷徨でも有名ですね。3年後、つまり1902年1月に第八師団歩兵第五連隊が雪中行軍の途中で遭難した事件で、参加者210名中199名死亡という、近代登山史における世界最大級の山岳遭難事故です。」
「……一個大隊が壊滅する被害…、そりゃぁ…」
「無残な……ことですわね。是非とも防ぎ――」
「いえ、敢えて手を貸しません。」
そう、断言した。
「…何を?無辜の兵員の命…だけじゃなく、全くの資金の無駄でしてよ!??」
令嬢殿下がにわかに騒ぎ出す。結果唐突に鞄から『本年度確定陸軍予算』と記された資料を抜き出し、破り捨てようとしはじめた。
「お!落ち着いてください!やめて!とまって!ただ放置して事態を座して観ようだなんてわけじゃないんです!装備面で相当手を打って、演習させるんです!」
慌てて仙台鎮台の新装備一覧を提示する。
「上下羊毛衣の防寒装備、チキンラー○ンは標準装備で、無線機で緊密に部隊ごとに連携取ってもらいます。それで、どうなるかを見守りたいんです。」
「なんで、直接的に遭難防止へ誘導しないんだ?決戦前のこの時期に、防げる事故で無駄に戦力をすり減らすのは、果たして正解なのか?」
秋山がそう聞いてくる。それに、殿下も強く頷く。
「……かの大戦、軍部は総力戦研究所のシュミレートの結果を受けて、船団護衛を強化しました?」
「いいえ?それが何か関係ありまして?」
「彼らは事前に対米戦模擬内閣や総力戦研究所から、対米戦時の机上演習の結果を受けていました。『開戦後数ヶ月は優勢を維持できるが、シーレーンの破壊と寸断で速やかに資源不足に陥り、各種基幹産業が停止、軍需物資の生産が不能になり、敵の反攻により戦況は絶望的、模擬内閣は総辞職するしかない』という検証結果です。」
語調を強くして続ける。
「なのに、全く対策を講じず太平洋戦争へ身を投げた。彼らは模擬内閣の演習の結果についてなんて言って否定したと思います?」
「え…?」
「想像で構いません」
「『それは机上の空論でしかない』みたいな?」
「いいえ。もっとひどい。彼らのうちの一人、戦後A級戦犯で処刑された東条英機は―――『日露戦争では国力10倍のロシアに勝てたのだから、国力10倍の合衆国相手でもどうにかなる』、そう言ったんです。」
「「……っ」」
「結局日本人は、40年経ても、日本海海戦の幻想から抜け出せなかったんです。その果てに、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテと、現実を突きつけられるまで。明治期の戦術思想から抜けだしたときには、すでに幾多の戦力と命を散らしすぎた頃でした。なにもかも遅すぎたんです。」
一息はいて続ける。
「彼らは手痛い失敗をして漸く気づきました、自分たちは過ったんだと。」
「…でしても、そのおっしゃった失敗の犠牲となるものを、熟練兵の命…もう取り戻しの利かないものに充てるということは…安直が過ぎますわ。」
令嬢殿下が続ける。そう、その通りなのだ。そんなことはわかっていて、敢えて。
「――似ていません?大戦前夜の帝國と今の皇國は。」
「…?」
「日清戦争で、僕たちは得たものが多すぎました。史実2倍の賠償金に加えて、福州の99年租借、長江三角州、半植民地の超好景気、そして――北京陥落と、その報道と宣伝が、日本人の自信を大きく増幅させています。」
対露戦争という九死一生の死闘を控え、史実と比べて、ロシアを恐れ、ロシアと満州と朝鮮を交換し妥協と和睦を図る、満韓交換論の勢いが弱すぎる。誰もが、対露主戦論を唱えて、実際、自分たちなら出来ると信じている。
「負けないように全力で努力するのは、必勝の確信とは直結しません。恐怖、警戒といった行動は常に生存競争では伴っていなくちゃならないんですが、今、それを日本人は忘れている。この構図は、日露戦争という奇跡を絶対の神話にして信じ込んだ、真珠湾前夜の帝國の人々そのものです。」
その言葉を強く継ぐ。
「自らの身の丈を、身を以て知るのは、戦前でなくちゃいけない。
戦争という現実に臨んでから漸く知るほど、手遅れで、無残なことはありません。今なら、幾らでも取り返しがつく。」
大きく息を吸い込む。
「すべての発生する地震を史実知識でピンポイントで防ぐっていう、火葬戦記のテンプレは、将来的に誰も救うことができないのと同じです。
八甲田山の演習に絞って警戒して犠牲を出さなくても、また違う山の演習で、もしくは…最悪の場合、戦場で遭難して、莫大な犠牲を払うことになります」
結局、そこで初めて知ることになるだけだ。
「史実知識、そこから導かれる遭難回避の誘導方法、その作戦の立案。……全て机上に過ぎません。史実知識という、本当は存在し得ないものがなくても自立できるよう、そういった基盤がないところから使わせてみなくちゃ意味がないんです」
「そうか…、たしかに、そうだな……」
優秀な人材は、史実知識という絶対的信仰の枠の中では生まれない。それは、既に、岡山渡河戦の大山巌司令や、豊島沖の『富士』司令塔において、証明されている。史実知識で上手くやった人間は、しばしば自己過信へ向かう。それは僕らも同じだ。
「僕らは、僕も含めて『人』を育てなくちゃならない。装備は史実より一層充実させます。ですが、五歩連の演習計画には一切介入しません。」
史実知識が強力に絡む研究関連の人員も、徐々に史実知識がなくても有用な研究成果を出せるよう、別途に育成機関を設けている。士官において求められる能力とは、与えられた装備の範囲内で、事態をいかにうまく乗り切ることだ。
「誰も傷つかずに演習を終えることができれば、それが正真正銘の、士官として彼らの持つ能力です。」
でも、ここまで幾度「失敗」に苛まれ、学ばされ、救われてきたことか。ハッピーエンドだなんて、そうは上手くいかないだろう。代弁するように秋山が言葉を継ぐ。
「けれど――失敗すれば…」
「犠牲を伴う失敗は、否応なく警戒せざるを得ません。『賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ』の通り、第四艦隊事件や友鶴事件のように、誰しも最低限、犠牲を悔いて動くことは出来ます。」
全員が全員、歴史と計算から動ける賢者じゃない。だからこそ『失敗』というものは、全ての人間を動かすことが出来る最強の手段なのだ。
「結局、八甲田山の五歩連か、5600万を抱える皇國か、どちらかが失敗の生贄に捧げなければならないんです。選ばなくちゃならない。そういうのを、少なくとも僕は正解だなんて呼びたくはない。結果がすべてを物語るだけの、何処までも残酷な現実を前にした選択に、正解なんてない、そう思います。」
秋山は深く息を吐く。
「…それが『果たして正解なのか?』という俺の質問に対する、おまえさんの答えってわけか……。」
首肯する。
「もちろん新装備についてはしっかり説明します。凍傷防止に、結構前にお話しした羊毛防寒装備、飢餓対策に火起こし湯沸かし3分のチキンラー○ン、相互連絡現状把握に耐寒対策済の無線機を装備させます。これで、どのくらい減らせるかです。」
令嬢殿下の方を伺う。
殿下はため息をついて、顔を上げた。
「承知いたしましたわ。八甲田山雪上演習について、直接的な誘導はしないけれども、装備面での対策をするということでして。」
「ありがとうございます」
深く頭を下げる。全く自分でも何様だと思う。士官育成云々言って、勝手に誰かが犠牲になるなら、お前がなれって話だ。
「だから…せめて―――」
・・・・・・
・・・・
・・
僕は、再び旭川の氷城に戻っていた。
「多分、ここにまだ……」
兵学生時代、幾多の兵器を計画した校舎裏の倉庫。
「うっわぁ」
半ば腐り落ちていたその倉庫は、原型を留める残り半分も蜘蛛の巣だらけで使い物にはならなそうだ。
手提げランプを点灯して、残留物を探る。
「………あ」
腐っていた木箱の蓋を引剥し、ぼろぼろになった紙切れ数枚の感触。
「あった、残ってたか……!」
ランプで照らしてみる。掠れながらもそこにはしっかりと、在りし日の自作兵器の開発計画図が記されていた。
「発熱機構になるストーブは持ってる、磁器も福岡行きゃ幾らでも…。電極も伝統工芸品で代替が効く。あとは…管内の真空化…、それと受信の測定方法かぁ……。まぁいいや、取り敢えず持ってかえろ」
僕は、10年前の遺物をまとめて、廃墟となった学舎を出た。
「あぁ、何年ぶりの自作兵器だろう…。
贖罪には、到底ならないだろうけど―――」
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