僕はアースドラゴンを食べました

ドゥギー

アースドラゴンを食べることになった

 僕はアースドラゴンを食べた。味は覚えていない。覚えているのは不思議な食感ととてつもない冷や汗だけだった。


 きっかけは土曜日に放った彼女の一言だった。


「明日、うちに食べに来ない?」

「いいよ、なんかあるの?」

「うん、お母さんが田舎から私の大好物持ってきてくれるの」


 彼女は満面の笑みを浮かべる。


「よかったね。ところで大好物って?」

「アースドラゴン!」


 彼女の言葉に僕は口をポカーンと開けてしまった。

 彼女はあまりマンガを読まないし、アニメもさほど興味がない。そんな彼女からファンタジー色に満ちた単語が口から出たのだ。


 僕はアゴに手を当てる。


 ドラゴン、ファンタジー世界最強のモンスター。アースってことは地属性ってことか。いやいや、現実世界にいるなんてありえないでしょ?


 僕がしばらく沈黙してると、彼女が僕の顔をのぞきこんだ。


「どうしたの?」

「ごめん、大丈夫だよ。ところでアースドラゴンってどんなの?」


 迷っていてもしょうがない。まず確認してみよう。


「ちょっと待って」


 彼女はスマホをいじり始める。1分後、彼女がスマホの画面を僕に見せた。


「これよ」


 僕に見せてくれたアースドラゴンの正体とは?

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