第11話 お弁当

 ウチの息子は食べ物の好き嫌いが殆ど無くてとても助かっています。


 ただ、幼い頃から好きなものが少し変わってて、とまと、キャベツ、寿司、蕎麦、馬刺し、レバー、ナマコ。


 小1とは思えないラインナップです。


 寿司にはガリでタレを付けますし、蕎麦は必ず盛りそばで、最初にひとすくいツユに浸したら、その蕎麦から滴り落ちるタレを、ざるに乗ってる蕎麦の方ににチョンチョンと付けて、殆どタレを使わずに食べます。


 塩分控えめで良いんでしょうけどね。


 何処のおじいちゃん?って感じです。




 さて、先日、遠足がありました。


 遠足といえばお弁当なのですが、細かく指示がありまして……


 小さい塩おにぎりを2つ作って欲しい。


 二段のお弁当箱にして欲しい。


 上の段には、ミニとまとを3つとおかず。


 下の段には、キャベツの千切りをびっしり。


 キャベツには、マヨネーズやドレッシングはかけないで!と。


 随分、変わったお弁当になりましたが、本人は至って満足だったようです。


 帰って来てから、周りのお友達に何か言われなかったか聞いて見たところ、「変だ!」と笑われたらしいのですが、「好きだからこうして貰ったんだ」と言って、キャベツを分けてあげたようです。


 果たして、その友達は、素のキャベツの千切りを喜んだのかどうか……


 非常に謎です。

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