カルテNo.6 人生って1回きりだから悔いなく今を生きよう

そして一方、マヤローモ総合病院でも一際、人目が付かない所にミラージュ・ファミリーの弓使いのマンティー。片手ハサミのロブスンの前に立つのはフルッティ部隊の隊長【大刀の魔女シャーカ】。インセット部隊の隊長【重力の魔女ナージャ】である。


「はいはーい!みんな10分前行動が出来て偉いわねぇ!」


「シャーカ。お主、何か遠足と勘違いしているんじゃないかのぉ?」


まるで、これから遠足に向かう引率の先生かのいうシャーカにナージャは呆れた顔をしながら言うけど、当の本人であるシャーカはお構いなしの様子。


「じゃあ、これから、ウチが超極秘に手に入れたマヤローモ総合病院の見取り図を見てみてねぇ!」


そして、シャーカを中心にマンティとロブスンの2人が、しゃがみ込みながらシャーカは指し棒を使って順を追って説明していく。


「まず、ウチらが居るのは旧病棟前の所じゃん?そこから、マンティ君とロブスンは二手に分かれて、片方が裏口、片方が正面玄関。」


「キリキリ、二手に分かれるのはどうしてですか?ただでさえ、2人なのにこんな広い病院の中を分かれるのはターゲットを見つけるのに時間が掛かりますよ?キリキリ。」


「まぁ確かに、マンティ君の言う通り、こんな広い病院で1人で探し回るのは効率悪いけど、こっちはターゲットの病室の目星は付けてあるわ。」


「どう言う事です?シャーカ様。」


「ターゲットはリリーナ・ダヌシカ。彼女の父親は教会の武装集団であるパラスメントのトップ。パラスメントはこの病院に多額の給付金を出しているって話よ。そのトップの娘が一般市民の扱いをすると思う?」


「確かに言われてみるとそうですね。そう考えるとターゲットのいる病室は個室になりますね。」


「その通り。だから、裏口から入る人はターゲットのダヌシカ・リリーナの捕獲。そして表玄関の人は軽く騒ぎを起こして欲しいのよ。」


「キリキリ、了解しました。」


「この任務。必ず。成功させて見せます。」

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