カルテNo.6 人生って1回きりだから悔いなく今を生きよう

「あっ!」


「危ない!」


リリーナちゃんは蹴躓きそうになり、私が急いで倒れない様に支える。どうやら足が疲れてきて太ももが上手く上がらないから平らな所で蹴躓いちゃったみたいだ。


「ありがとう。桃香先生。」


「大丈夫?ケガはない?」


「うん。大丈夫。まだ頑張れるから。」


身体を支えている私の手からリリーナちゃんは息が上がっているのが分かる。結構、頑張ってリハビリしている。多分、自分が思っているよりもキツいんだろう。


「リリーナちゃん。リリーナちゃんは凄い頑張ってる。頑張れるのは良い事よ?でもね。リハビリはオーバーワークだと今までの頑張りも意味がなくなっちゃうから今日はコレくらいにしよう?」


「う、うん。」


「大丈夫。リハビリが終わったら、ちゃんと約束通り何処にでも連れて行ってあげるし、今日は仕事終わったら、また会いに行くわ。」


「本当?」


「えぇ、本当よ。車椅子で病院の外をお散歩しようか。」


「うん!」


歩行訓練が終わり休憩してから作業療法をある程度やった後にリリーナちゃんを病室に送ってから私は電子精霊でカルテを治療計画書をまとめてから上がってから私は着替えてから、改めてリリーナちゃんの病室へやってくる。


「お待たせリリーナちゃん。」


「お疲れ桃香先生!」


「じゃあ、お散歩しようか。」


「うん!」


私は車椅子でリリーナちゃんと一緒に病院の敷地内で一緒にお散歩をすると道の両脇には花が咲いているのが分かる。花を見てみるとハイビスカス、ラベンダー、サルスベリと今の時期に咲く花が綺麗に彩っている。


「桃香先生。綺麗なお花だね。ハイビスカスにラベンダー、サルスベリでしょ?」


「そうね。リリーナちゃんはお花詳しいのね。」


「うん!いつも図鑑とか読んでるから分かるようになったの!」


「そっか。じゃあ、リリーナちゃんが元気になったらお花が沢山咲いている公園も行こうか?」


「うん!私、桃香先生と一緒に行きたい!でも……」


「でも?」


「今のまんまじゃ私……」



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