カルテNo.4 仕事ばっかりの日々では疲れてしまう

本当は私が戦わなくちゃいけないんだけど、まだミラージュ・ファミリーが現れて居ないので何とも言えない状況。それに校庭で模擬戦をやっていた生徒さんや教員の先生らしき人達も急いで校舎に逃げ込む。


「あーあ、またミラージュ・ファミリーかよ〜」


「まぁ、またパラスメントの人達が退治してくれるでしょ。」


「おいおい、知らないのかよ?今はパラスメントより注目されてるやつが居るんだぜ?」


「え?誰々?」


なんと言うか何処の世界の学生さんって言うのは、こんな非常時なのに緊張感がないというか、危機感を感じられないって言うか。それに何か学生さん達の会話も気になるな。


あのガチムチ教会の人達以外にも注目される人って誰かしらね?


「それは新星の如く現れた女の人なんだよ!」


「えー!分からないよ〜」


「お前、勿体ぶらずに言えよ!」


「それは悪を許さず……」


ほぉ〜、悪を許さない正義の味方なのか。それに女の人でミラージュ・ファミリーに立ち向かうとは中々の逸材じゃないのよ。


「全身が黒のスーツに黒の仮面を被り……」


「黒のスーツに黒の仮面って何か謎に満ちているよね!」


「また仮面って言うのがヒーローらしくて良いよな!」


ふむふむ。確かに黒のスーツに黒の仮面とはアレかな?バイクに乗ったアレかな?人々の平和の為、世界の平和の為に人知れず悪に立ち向かうヒーローかな?それなら本当にカッコいいじゃない。


「それに数ある武器でミラージュ・ファミリーを翻弄して身も心も完膚なきまでに屈服させる実力は折り紙付きだよ!」


「良いなぁ。私も女だからそういう人、憧れちゃう!」


「やっぱりミラージュ・ファミリーを倒すほど強さは俺でも憧れちゃうし、弟子入りしたいくらいだよな!」


それは、それは女であろうと、さぞかし強く気高く悪を許さない正々堂々と真正面から立ち向かう正義の味方って男女問わずヒーローの鑑だよね。うんうん。


「その名は……」


「「その名は?」」


確かにその名前を覚えて私もその人を見習って頑張らなくちゃね。


「愛と性技(せいぎ)の年増処女戦士サドマーゾだよ!」

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