カルテNo.2 三十路女。接骨院を開くまでの道のり。
「あぁ。かつてはオレ達以外の魔人達も人間達によって何とも不道徳な扱いを受けてきたんだ。魔人の中にもオレ達以外の人間を良く思わない連中もいる。オレはその心理を利用してスカウトしてミラージュ・ファミリーに引き込む。そして新たにミラージュ・ファミリーとしてミラージュ・ファミリーを復活させて今度こそ魔人の国家を勝ち取るのさ。」
「なるほどね。流石、死神の旦那だ。んでクイーンさんはどうするんですかい?」
「まぁ、サミラ達は散り散りになっている同胞を探し出してくれるかしら?」
「分かりました。しかしクイーンさんどうするのです?」
「私は……こうやってかしら?トラヴェスティメント(変装)」
するとクイーンの姿は別人の姿に変わりスーツをきめたウダツの上がらなそうな初老の男性に化けた。
「あらら~。って事は既に魔法省の御偉いさんですかい?」
「えぇ。暫くはこの男に化けておくわ。じゃあ暫くの間は頼むわよフィリチタ・ストレーガ。行くわよ。デス・レイ。」
するとクイーンはその魔法省の人間の姿のまま踵を返し静かに歩き出し、デス・レイと共にその姿は徐々に消えていく。
「取り敢えずだ。ボスの無事も確認出来た事だしワシらは散り散りになっている同胞を探し出す。」
「まっ、そりゃそうだろうなナージャの若大将。そんで組む時はツーマンセル(2人1組)だけどシャーカは単独か?」
「うーん……ボッチの方が超気楽かな?」
「んじゃ決まりだな。」
「まぁな。そっちの方が戦闘の際には動きやすいだろう。」
「はぁ~……私はまたスレイヤーの御守りですか。」
「元気出してだにゃんチャンプ。お菓子あげるから……」
「あのですねぇ~!」
そして彼女らは再び地下道を歩き始めるネオ・ミラージュの結成の為、再び戦いが始まる小さな狼煙が今、上がった瞬間である。
そしてこれから起こるミラージュ・ファミリーとの激しい抗争になる事も、この魔法世界の秘密を知る事もはまだ誰も知りもしない。
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