カルテNo.2 三十路女。接骨院を開くまでの道のり。
痺れがあると言う事は簡単に言ってしまえば腰のヘルニアを疑い本来のギックリ腰は冷やすのだが、ヘルニアや痺れがある場合は冷やすと悪化してしまうので、温めた方が良いと言われている。
まぁ自己判断より専門の人に聞いた方が1番いいのだけどね。
「じゃあ、うつ伏せになれそうですか?」
「あぁ、痛たたた……」
ゴウさんは痛めながらもうつ伏せになる。もし、うつ伏せになれないなら無理にうつ伏せしないで横向きにさせた方が良い。痛い時は楽な姿勢が1番になる。
何で、うつ伏せにさせるかって言うと、うつ伏せになる事が簡単に言えば前側の筋肉をストレッチさせるという事。緊張しているのなら、無理は禁物だが、ストレッチさせる事で幾らか違う。
「うつ伏せは大丈夫ですか?」
「うつ伏せになる時は痛ぇけど、なっちまえば大丈夫だ。」
「ちょっと腰の方を直接触らせてもらいますね。恐らく炎症症状が起きてますので念のために。」
「おう、わかった。」
私は手の甲で腰と背中の温度差を確認すると腰に熱感がある事を確認して、氷が入った氷嚢を置いてアイシングする。
「ちょっと10分から15分ほど冷やしますので待っててくださいね。」
「おう。冷たくて良いな。」
「あと冷た過ぎたら言ってくださいね。」
「了解。」
ゴウさんの問診が終わった所でちょうどポットに入れたお湯が沸いた様子なのでダリウスさんの右足関節の捻挫を治療してプライトンと包帯の固定して処置を始める。
まずは右足首から繋がる筋肉を緩ませていく方向でやっていく。筋肉というのは関節を跨いで走行していくので足首ってなればふくらはぎの筋肉だったりスネの筋肉をアプローチしていく。
教科書だと捻挫というのは関節の留め金の役割である靭帯の部分断裂と言われてるけど、それだけじゃない。
筋肉は途中で腱(けん)と呼ばれるタコ糸のような硬い物質に変わり骨に着くとされていて、捻挫は靭帯の部分断裂と腱のねじれと筋肉が傷ついていると師匠が言っていた。
だから離れた筋肉からのアプローチや関節のアライメントを整える事で捻挫の痛みを早期に和らげるという治療の仕方をやっていく。
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