カルテNo.1 30歳処女。魔法使いになる。

なんか、これ以上に言ったら色々と怒られる様な気がするし下手すると魔法世界の危機どころでも無くなってしまう……


「どうしたのですか?桃香様。レディがこんなに大声を出してハシタナイですよ?」


「アンタ!それワザと?ワザとなの?!」


「ちょっと何を言ってるか分からないですね。」


「ネタか?!ネタなの?!これ以上やると色んな人から反感と怒りを買うからやめなさい!」


「カラカラカラカラ。」


キャビンは笑って誤魔化しているつもりだろうけど、私には分かるぞ。これは悪意に満ちた顔をしている。ガイコツだからどんな顔をしているか分からないけどさ。


「まぁ、一通りの説明は終わりましたので、コレを渡しておきますね。後で目を通しておいて下さい。」


「ん?」


私はキャビンから渡された何か魔道書っぽい表紙をした本を渡してパラパラと捲ると、先程キャビンが説明した魔法世界とその魔法世界に住む人達の職業についてだ。


「キャビン。」


「何でしょうか?」


「いちいち、アンタが説明しなくてもコレを渡せば良かったんじゃないの?」


私はジト目でキャビンを見つめるとキャビンは足を止めて何もリアクションを取らず考え事をして数秒後ハッとして驚いた様子だった。


「それもそうでしたよね!私ったらおバカさん。テヘッ!」


キャビンが10台半ばの女子高校生かつブリッツ子がやる様なポーズをやるけどガイコツメイドがそれをやるとまさにホラーだぞ。可愛いって言うよりイタイし怖いぞ。って敢えて突っ込まずここは心の何処かに押し込んでおいた方が大人の対応だよね。


「分かったわ。時間がある時に読んで覚える様にしておく。」


「それにしても桃香様。私、喋りすぎて喉が渇きましたわ。あっ!骨だけだから渇く喉もございませんけど!カラカラカラカラ。」


「それもそうね。ずっと歩きっぱなしだし公園で休憩しながらお茶でも飲みましょう。」


私とキャビンは近くにある公園のベンチで腰掛けながら休憩をしようと歩き出すと私は身長が高い男の子とブツかり尻餅をついて倒れてしまう。

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