第16話 最凶の悪魔ルシファー-この破壊力……最凶-
「ゼウス様。」
「どうした?ヨハネ。」
ゼウスは天界から鏡越しで見ていた。ゼウスが見ているのはやはり彼ら3人とベリアルが戦っている様子。
「彼ら3人はどうしています?」
「神族のベリアルを相手に、よく戦っている。」
「そうですか……」
「しかし、このままでは鬼神族のベリアルに3幻魔には勝てない……それに奴等も賢者の石も完成に近付いている。」
「これでは地球がベリアルの手に落ちるのも時間の問題ですし、彼らの命も……」
「一応、あの3人の最終兵器の用意はしてある。」
「最終兵器ですか?」
すると、ゼウスの懐から3つの携帯電話の様な者が出てきた。
「これは?」
ヨハネがビックリしたように呟くと3人の携帯電話は話し出してヨハネに自己紹介をする。
「初めましてサキュバスと言います。ヨハネ様。」
「初めましてサンです。」
「パウロと言います。ヨハネ様。以後お見知りおきを。」
サキュバス、サン、パウロと名乗った3人の携帯電話。
するとゼウスはヨハネに告げる。
「この3人の従者に各々、ファウスト、アパスル、エクトに授けよ。ヨハネ。サキュバスにはファウストに、サンにはアパスル、パウロにはエクトに渡せ。」
「はっ!」
ヨハネはゼウスの命令にで3人の従者を大翔、祐司、響也に託す事にする。
「ではサキュバス、サン、パウロ。私の肩に乗って下界にいる、ご主人様達にあなた方を託しますね。」
「はい、ヨハネ様。」
「わかったわ。」
「承知しました。」
ヨハネはゼウスから踵を返して亜空間を開きヨハネの肩に従者を乗せて下界に旅立つ。
1人になったゼウスは寂しく呟く。
「かつて私に反旗を翻した、堕天使ベリアルを追放する際に私と戦ってくれたファウスト、アパスル、エクト。お前達は死んで転生しても器は違えど、悪を許さない魂は今も変わらない。そして、私のミスで賢者の石を精製する道具をベリアルの手に渡り彼らには、いつも、面倒を押し付けている私を許してくれ……」
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