ファウスト−FAUST-

第12話 愛と憎の堕天使-何デ？私ヲ受ケ止メテクレナイノ？-

炎を纏った祐司はフォルトュナに前蹴りを喰らわそうとするがフォルトュナは再びギターを持つ。

「ヘェルワァイヤァー！」

するとフォルトュナが唱えた後にフォルトォナの持つギターからワイヤーみたいな鋼線が出てきて祐司の左右の手足に巻き付かれた。

「なに？！」

するとフォルトュナは祐司を上空に空高く上げてから真っ逆さまに地面に思いっきり叩きつけた。

「ぐっ！がはっあ！！」

「祐司！！」

「祐司君！！」

「藤田先生！！」

俺と響也と手塚は、さすがにヤバイと思い祐司の名前を叫び俺はタビデとボーン縄を早く解くように催促する。

「ダビデ！ボーン！まだ、ほどけなねぇか？！」

「マスター。結構キツク縛っております……」

「ほどけないよ～……お兄ちゃん！」

「ちっ！」

俺は悪態をつくしか無かった。早く加勢に行かないと祐司が！ちくしょ……

祐司は、ふらつきながらも立ち上がるが立っているのがやっとだ。クソ。早くこの縄を解かないと祐司が……

「ご主人！大丈夫かよ？！」

「マーレ……」

さすがのマーレも、ご主人の祐司が、かなりのダメージを受けて心配になり話し掛ける。

「はぁはぁ……マーレ、アレを使うよ……」

「アレって……まさか、ご主人！！それを使えば……」

「使うしかないだろ！！」

「ご主人……」

「行くよ……マーレ。」

【000 Wing Recall Change】

祐司は銃のグリップを押し始め祐司はグリップボタンの000を押すとマーレの機械音と同時に祐司の背中に黄金に輝く翼が出現した。

俺も始めて見るアパスルの姿。何だアレは？

「アパスルのリミッター解除……」

「ダビデ何だよ？それ……」

ダビデの初めて聞いた言葉に俺は聞き返す。

「マスター。今、祐司さんは無理矢理、アパスルの力を極限に引き出しているんです。マーレのリミッター解除のパスワードを打ち込み、一定の時間だけ普段のアパスルの能力は爆発的に上がりますが……」

「アパスルの能力が上がるけど？」

「あの翼は装着者、いや祐司さんの魔力そのもの力を手にいれる代わりに魔力の消費量が尋常じゃないんです……」