第11話 ドキドキ☆女子高潜入!乙女パラダイス♀− 何か違くね? by飯島大翔。藤田祐司。大和響也−


「ん~……学生や職員の人達はやっぱり事件については触れてないけど、雰囲気的に不安は感じてる様子だね。」


祐司が言うことは当たっている。現に手塚からも聞いている訳だしな。


「生徒からの噂を盗み聞きした所ですが。」


盗み聞きかよ。まぁ良いや貴重な情報だしな。そのまんま響也は続けて話す。


「加害者は、この学園の生徒で間違いなさそうですね。」


「いったい、どういう事だ?」


「はい、祐司君。ここ学園の高等部の制服を着た生徒が斧を持ち歩いてるとか。」


「何で?」


「そこまでは分かりませんでしたね大翔君。」


「そうか。」


「ですが、その斧を持った生徒の口の中から化け物が出てきたとか。」


「え?ちょっと詳しく教えてくれ。」


「ゴメンナサイ、大翔君。途中で怖くなって聞くのをやめてしまいまして……」


まぁ、仕方ないか。祐司も苦笑いしながら少し呆れた顔をしてるけど。


「まぁ、分かった事と言えば……」


「コレは間違いなく……」


「べリアルが絡んでますね……」


上から順番に俺、祐司、響也と言葉のリレーをして俺達3人の結論。こりゃ早く対応しないと大変な事になるな。



「きゃあぁぁーー!!誰か助けて下さい!!!」


俺達は一斉に声の方を振り向いた。


「誰か助けて!!」


結構近いぞ!


「行こう!祐司、響也!」


「「うん!!」」


俺達は声が聞こえてきた方へ走る。すると目の前で見慣れた姿が見えた。


「手塚!」


手塚は腰が抜けて立てないのか後退りして、そして片手に斧を持った生徒が立っている。もしかして俺のクラスの吉川さん?


「手塚!」


「先生!!」


俺はもう1度手塚を呼ぶと俺に気付いて泣き叫ぶ様に呼んだ。祐司は吉川の持っている斧を受け止めて振り払い斧を地面に落とし、俺は手塚に駆け寄る。


「手塚、大丈夫か?」


「は、は……はい!大丈夫です……でも、何で?吉川さんが……」


俺は吉川を見ると明らかに目が人間の目をしていないのだけは分かった。

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