第9話 拒絶の堕天使−貴様等ノ全テヲ否定スル−
優菜の最後の断末魔の叫びが出てきて俺と優菜は数十人のお化けに追い掛けられて、やっとの思いで脱出が出来てお化け屋敷が終了。
優菜はと言うとだな。響也と同様。優菜の顔は『お前は、もう死んでいる』状態だったね。しばしば、ベンチで優菜と響也を休ませる事にする俺と祐司。
「んで、大翔。」
「優菜ちゃんとお化け屋敷入れて楽しかった?」
「あのなぁ、コッチも大変だったんだぞ?まぁ、楽しかったけどさ。」
ニヤニヤする祐司に呆れつつも答える俺。すると祐司は俺に聞こえるか聞こえないかの声で言う。
「大翔も早く優菜ちゃんの気持ちに気付いてあげな……」
「ん?祐司。なんか言ったか?」
「いや。何でもないよ」
「ん?そうか。」
変な祐司だな。って思いつつも、どうやら優菜も響也も復活したみたいだ。それから、『おかえりなさいませ~ご主人様~』って言って迎え入れてくれる喫茶店やら、軽音楽部の生ライブやお笑い芸人の漫才やコントを見て楽しんだ俺達。その後の俺達は暫く優菜の学校を散策する事に、すると1人の女の子が祐司に話し掛けてきた。
「あの~……」
「ん?どうしたの?」
祐司は女の子に笑顔で答えたけど祐司は少し恥ずかしそうな顔をしている様子。
「よ、良かったら、私と少し、お話し、しませんか?」
祐司は嬉しそうな反面、少し申し訳なさそうに俺達に視線を向けたけど、俺達は構わず行ってこいとアイコンタクトで返した。
「別に構わないよ。名前、なんて言うの?」
「あ、ありがとう、ございます!わわ私!佐野 愛(さの あい)って言います!」
「へぇ~、愛ちゃんって言うんだ~。正に人を愛する為に産まれてきた名前だね。」
「あわわわ……」
「あと、俺の名前はね。藤田祐司って言うんだ。」
「ゆ、祐司さんですか?」
「そう。俺、御巡りさんだからさ。愛ちゃんの心……逮捕して良いかな?」
「え?!ええぇぇーー!」
愛ちゃんっていう眼鏡っ娘の女の子はもう恥ずかしすぎて顔が真っ赤だし、相変わらず祐司の奴はモテるよな……
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