第4話 精霊の長老 -我ラノ理想-

「フン。無駄ナ足掻キヲ!」


ノームも暫く様子を伺う事にしたのか攻撃してこない。攻撃しないと見てダビデに話し掛けてみる。


「なぁダビデ。」


「なんでしょうか?マスター。」


「俺の体力も魔力もそろそろヤバくなってきた。そこでだ。ダビデ。」


「はい。」


「なんとか遠距離で尚且つあの障壁の弱点を突く方法はないか?」


はっきり言えば無茶苦茶な作戦だが他に何も思い付かない。果たしてそんな事が可能なのか?


「えぇ、ありますよ。」


ダビデは無茶苦茶とも言える作戦をそんな簡単に言ってしまい、流石に驚きを隠せなかった。


「お、おい。そんな簡単に出来るのかよ?」


「何を言うんですマスター。マスターの従者たるもの、そのくらい出来て当然です。」


「頼もしい従者だぜ!どうすれば良い?」


「まずは両手の掌を合わして下さい。」


ダビデに言われた通り両手の掌を合わした。


続けてダビデは言う。


「次は左手で右手の甲を触れて下さい。」


続けてダビデに言われた通り左手で右手の甲を触れる。


【Right Arm Rifle】


ダビデの機械音と共に右手の甲からライフルの銃口が出てくる。


「これは?」


「遠距離の専用武器です。マスターが念じれば撃てる仕組みになっています。」


確かに遠距離の専用武器なのは解る。

しかし、これだと少しネックな部分がある。


「もし、撃ったとしてもノームの障壁に防がれちまうぞ?」


「大丈夫ですよマスター。その辺も安心して下さい。」


「……そうか。」


ダビデが言うのなら大丈夫だろう。

正直な所、少し心配だが、ダビデを信用する事にして俺は壁から出てノームの前に現れる。


「悪足掻キノ準備ハ終ワッタカ?」


ノームは待ってましたと言わんばかりに嬉しそうに話す。


「あぁ、行くぞ。」


それに答える様に短く答え銃口をノームに向けて撃ち出した。


「ソンナ攻撃ハ効カヌゾ!」


ノームは半分呆れた様に障壁を張る。ノームは当然、あの銃弾を防ぐと確信していた。だが、銃弾が障壁に当たる寸前に軌道を変えはじめる。そして、銃弾はノームの後頭部に当たった。


「ナ、何!キ、貴様ナニヲシタ!」


そんな事を言われても正直、俺にも解らない。そして、ふとダビデの言っていた事を思い出す。

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