第4話 精霊の長老 -我ラノ理想-
「もぉ~遅いよ!大翔!」
「おい、何なら自分の荷物を俺に持たせないで自分で持てよ。」
「え~だって重いんだもん!」
「お前ね……」
「もぉ~早く~!」
今、俺と優菜が馬鹿みたいに長い上り坂を歩いている。
優菜は荷物が重いからと俺に荷物を持たせて優菜は手ぶらでどんどん俺を置いて上り坂を登って行く。
俺達が向かう目的地はと言うと、なんと温泉宿だ。店はと言うとオジサンとオバサンに任せている。
自分が言うのもアレだけど仕事に真面目な俺が何で泊まりがけで温泉旅行に行くと言うと、まぁ其処は回想シーンにいってみた方が早いな。
~回想シーン~
俺はいつもの様に店の手伝いをしていて、ちょうどランチタイムの時間も過ぎて客足が全く無いのでオジサンとオバサンの計らいで少し休憩しながらオジサンの淹れてくれたコーヒーを飲みながら一休みしていた。
そこで学校が終わり走って帰ってきた優菜が店のドアを勢いよく開けてきた。
優菜の息は荒く何か大変な様子だ。
「た、ただいま。ハァハァ……」
「おぉ、おかえり優菜。どうしたんだ?息なんか切らして。」
「あら~おかえりなさいってどうしたのぉ?」
「何か起きたのかい?」
優菜は暫く息を切らしていたが時間が経つにつれて息が整ったのか話を始めた。
「当たったの……」
「はい?一体どぉ言う事だ?」
俺は訳が解らず言い返した。
優菜は少し頬を膨らませながら再度言った。
「だから当たったの!コレ!見てよ!」
俺の顔に自慢気に優菜が見せたのは宿泊ご飯付きの温泉の旅行券だ。
「どうしたんだよコレ?」
「何か学校から帰る時に友達が福引き券をもらって帰る途中に何となくで福引きやったら当たったのよ!」
えっへんと自慢気に言う優菜。俺はどれどれと見てみると俺はあることに気付いた。
「優菜。これ二人一組だぜ。」
俺は優菜に旅行券を見せた所、優菜は驚いた。
「本当だ!どうしよ!」
オバサンは何か思い付いたのか俺と優菜の間に入ってくる。
「どれどれ優菜。見せてみなさい。」
優菜は温泉旅行券をオバサンに見せて暫くしてオバサンは何か思い付いたのか黒い笑みを浮かべてこう言った。
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