第2話 風の堕天使−人間ノ血コソ切リ札ノ鍵−
「ではマスター決して間違いは起きないと?」
「当たり前だ!それこそ出すぎた真似だ!」
「そうですか……朝チュン展開は出ないという事ですか……」
なぜそんなにも落ち込む?ダビデ……仮にも俺は自分で言うのもアレだけど……正義の味方であり、そして、主人公でもある。
「んじゃマスター。今後マスターに朝チュン展開が……」
「あ・る・わ・け・な・い・だ・ろ!」
更に落ち込むダビデ。そんなコントみたいなことしをている内にドアのノックが聞こえた。
「大翔~。私は準備できたけど大翔は準備できた~?」
おっといけねぇ。ダビデと話してたらいつの間にか時間が経ってた。
「あぁ~今、準備が出来たから行く。」
大翔はファウストグローブとダビデをズボンのポケットにしまい部屋のドアを開けた。ドアを開けた目の前には優菜がいた。
「だいぶ準備に時間掛かったけど、どうしたの?」
「ちょっと着ていく服に迷ってたんだ。」
「そっかぁ!早く行こう。」
どうやら優菜は信じてくれたようだ。
もし、携帯自身と話してたって本当の事を言ってたら、きっと優菜は俺を痛い視線の目で見てくるな。そして、俺と優菜は階段を降りて家の玄関の扉を開き外へと行った。
「優菜。」
「どうしたの?」
「今日は歩きで行くか?それとも俺のバイクで行くか?」
「大翔ってバイク持ってたっけ?」
と優菜は首を傾げる。
やべぇ。どうするか?どうやって誤魔化す?ってか優菜は妙に鋭いな……
「い、いつもは歩きで来ているからさ。多分優菜は知らなかったんだよ……」
「あっ、そうか~。んじゃ今日は大翔のバイクに乗せてもらおう。」
優菜は信じてくれたようだ。
だがな優菜、俺が嘘付いてなんだが、お前はもう少し人を疑った方が良いぞ。昔から純粋なのか素直かもしれないけど、俺は心配だぞ。いつか悪い連中に騙されないかと……
「大翔~早く行こうよ~。」
「はいはい、わかった。」
そう言い頭にヘルメットを被りバイクに跨がり、アクセルを踏み走り出した。
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