僕は何度だって僕を
狐火
プロローグ
僕がよく見る夢の中では、僕はいつも暗い道をさまよい歩いている。
歩いているといつの間にか、どこか記憶の片隅にある扉が僕の前に現れた。その扉を開くとポツンと部屋の真ん中に椅子があるのが見える。その椅子に座ると目の前に鏡があった。けれどその鏡は僕を映さない。僕は不思議に思ってまじまじと鏡を覗くけれど、やっぱり僕は映らない。
僕は違和感を覚えながらも鏡から目を離した。すると僕の周りの物が次々消えていき、いつの間にか僕の周りには何も無くなった。僕一人がその空間にふわふわと浮いているようだった。
僕は独りぼっちになった。
でも悲しくなんてなかった。
むしろ僕の心は落ち着いていて、僕はやっと本当の自分になれた気がした。
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