わたしというキャラクターができるまで②

 中学生になったわたし。

 あれ程、わたしを悩ませていた身長は160cmで伸びるのを止め、同時期に他の女子や男子の身長がグングン伸びてきて、お陰で、わたしは普通の身長の女の子の仲間入りをすることができました。


 この時の嬉しかったことと言ったら。

 元々、目立つ性格でも容貌でもなく、1人で窓際で本を読んでいたら幸せなわたしです。


 図書館の常連になり、美術部に入部し、と、この中学生時代はとても楽しかった。

 自然と友達もできて、からかわれていたわたしとはオサラバです。


 だって変に目立つのにはつくづく懲りています。

 わたしはとにかく、大人しく身を潜めて過ごしました。というか、目立つ要素ももうない訳ですから。


 でもここで本好き、図書館の常連というのが、とんだ誤解を招くことになるのです。


 確かに時間があれば図書館に通いつめ、学生鞄は幅広いままで、読みかけの本が入ったりしているから、とにかく重い。


 本人はひたすら好きなことをしているだけで、本が好きだから賢いとは限らないのに、皮肉なもので祖母に躾られたお行儀や敬語なども「きっと賢いに違いない」という誤解を増長させました。


 元々、リーダー向きの人間ではありません。

 できるだけ目立たずに埋没していたい。

 わたしは小学生時代のトラウマとコンプレックスもあって、可愛らしいふんわりとした女のコへの憧れが強いのに。


 いや、もう女のコらしい華やかさ可愛らしさとかは無いんだって身に沁みてるから望まないけど、賢そうって誤解は、頼むから勘弁して欲しかった。


 本当に成績が良いならまだしも、わたしの成績は極端で 国語、音楽、美術は5だけど理数系+英語なんて4なら奇跡3ならバンザイのレベルでしたから。


 何度か学級委員的なものにならされました。

 小心者なので、真面目に頑張りました。

 でもリーダーシップなどある訳もないので、軽く見られて、アレレレとパッとしない残念さ。本人の胃だけ痛くなるばかり。


 良く言われたのが、やれば出来るはずなのに、やらないから……(イマイチの成績のことね)そんなこと言われても、数学は完全にチンプンカンプン、地理は致命的、社会の歴史は物語みたいで好きだけど、年号とか覚えるの苦手。英語は頭に入らず、耳から抜けていく。。。


 本とかあんなに読むのに、国語の成績はいいのに、なんでパッとしない成績なのかねぇ。

 先生も首を傾げる。


 あ、先生受けは良かったです。

 年配の女性の先生とかね。

 おばあちゃんっ子だったのもあるのかな。


 あと、下級生には何故か慕われました。

 あまり、先輩らしくなかったからだと思います。

 親しみやすかったんでしょうね。

 わたしも威圧感を感じないから下級生とは話しやすかったし。


 同級生の中では頭良さげに見える大人しい、ちょっと変わったところのある人だと思われていた気がします。

 でも、友達もいたし、虐められるということもなかったから、目立つ気もなかったので、充分立ち位置に満足していました(変な賢い誤解さえなければね)


 思えば、わたしのキャラクターは結構、ヘンテコです。

 溢れんばかりのコンプレックスと、それゆえの柔らかく優しいふんわり可愛らしい存在への憧憬どうけい


 小学生時代の出来事は、わたしに根強いトラウマと卑屈さを植え付けました。


 それと褒められたいという思い。

 いえ、華やかな脚光とかじゃなくて、良くやってるね、頑張ったね!と言われて、大丈夫という安心を得たいのだと思います。


 ここにいていいんだ、という安心。

 止まると死んじゃうんじゃないか、みたいな不安感が消えないのです。


 穏やかな安心の日々が欲しい。

 支えられて守られてヨシヨシってされたい。


 結局、わたしのキャラクターって芯にあるのは究極の?甘えん坊なのかもしれません。

 似合わないけどね。

 表は漢なのにね。

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