夢の残滓と冬彦さん

 ただ、ひたすらに怖い夢(怖いという感覚だけが残っている)とかは、夢らしいといえばそうなんですが。

 時々、物語のような物凄く感情移入する感じの夢を見ることがあります。


 最近は、こういう物語的で、切なく悲しかったり、何でしょうねぇ……泣きたくなるような懐かしさ、恋しさの夢を見ることが増えたような気がしています。


 目が覚めて暫くは、夢の世界に魂の半分を残しているようで、どちらが現実なのかわからなくなるような。夢か現か、現か夢か……。

 狭間を漂っているんですが。


 その間にあんなにハッキリしていたはずの夢の残り香が薄れて消えていってしまう。


 すぐに何かに書き留めておければいいのだけど。

 そう思って覚えている夢の残滓だけでも書き残しておこうと新しくちょっと書き出しました(笑)近日公開?できるかな?


 §


 それとまったく違う話なんですが、カクヨムでお友達の小説を読んでいて、昔のあるドラマを思い出しました。


「ずっとあなたが好きだった」

 覚えてる方も多いと思います。

 マザコンの冬彦さん 。

 佐野史郎さんの怪演も話題になりましたね。


 リアルタイムで観ていたのですが、この時は、ひたすらに冬彦さんが不気味というか(野際陽子さんのお母さん役も凄かった)

 このお二人あっての作品だったなぁと改めて思います。


 主演の賀来千香子さんも美しかったですね。

 この頃は、ひたすら賀来千香子さん演じる主人公の女性に感情移入してみていました。


 だから、あの頃は題名の「ずっとあなたが好きだった」というのの本当の意味を知っても、ピンとこなかった気がします。


 ただ、歳を重ねてきますと、色々人間の、ただ一方向からだけでない想いや複雑な感情も経験してきましてね。


 冬彦さんを見る目も変わってきている自分がいます。

 少しネタバレになってしまいますが、

「ずっとあなたが好きだった」のは冬彦さんだったのに、その、せっかく結婚した相手への愛し方を間違ってしまった。


 切ないですね。

 誰もが幸せになりたいと思っているのに、すれ違いや運命の悪戯は起きる。


 ひとつの物語も立場によって、違った側面を持つ、別の物語になる。


 まったくの善人も、まったくの悪人もいるわけではなくて、そこにいるのは、一人の感情を持った「人間」なのだということ。


 自分も他人ひとも、そんな一人だということを忘れたくないなと思う今日この頃です。。。

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