懐かしの味シリーズ③坂道途中の駄菓子屋さん
これまた、高校時代の思い出のお店です。
小さい頃は駄菓子屋さんに行かせて貰えなかったわたしですが、さすがに高校生。
バス通学をしていたし、月々お小遣いも貰えるようになっていました。
部活動は美術部。
そこで絵を描いたり、七宝焼やろくろを回して焼き物を作ることをしたり。
かなり色々な体験をさせてもらって楽しかったです。
そして、高校は坂の上にあったのですが、その坂の途中に、おじいさんとおばあさんがやっている小さな駄菓子屋さんがありました。
そこは駄菓子の他にも、カップラーメン(お願いするとお湯を入れてくれる)や冬なら、おでんなどがあり、お店の畳敷きの
部活の帰り道。
そこに寄って、おじいさん、おばあさんとおしゃべりしながら、カップラーメンや駄菓子、冬なら、おでんを食べたりするのが楽しみでした。
味の染み込んだコンニャクや丸天に辛子多めに塗って食べる美味しさときたら、そりゃもう!
お店で猫を飼っていたので(名前何だったかなぁ)撫でさせて貰ったり。
結構、アバウトだったりもして、カップラーメンの賞味期限切れていたり。
あと、おでんの鍋にお釣りの硬貨が落っこちたりしたこともありますが、おじいさんもおばあさんも動じずに
「後で、取っとくから大丈夫だよー」
なんて(笑)
でもね、不思議に汚いなんて思わなかったし(何だか、それ込みで美味しくなってるみたいな)勿論、お腹も壊したことなかったです。
目を閉じると今でも、おじいさんやおばあさんの笑顔、店内の様子。駄菓子の色々に、おでん鍋からあがる湯気……足元を外に散歩に出ていく猫、瞼の裏にありありと浮かんできます。
おおらかな時代ということもあったかもしれませんね。
今は、そういう意味では潔癖過ぎるほどに清潔な時代ですから……。
この駄菓子屋さんも随分前に無くなってしまいました。
わたしは此処で駄菓子の美味しさや楽しさを教えて貰いました。
それから、
お二人との会話の中で学校では習えない、生きていくのに大切なことも沢山……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます