第50話

ふたりは、消えた・・・

僕の目の前からだが、何やら楽しそうに話をしている。


他意はないのはわかっているが、僕をコーディネイトしてくれるのは、

悪い気がしない。


しかし、ここはユニクロではないな・・・

かなり、張りそうだ。

値段は・・・


5桁を超えていた。


僕には大金だ・・・

誰が、出すんだ?

本当に・・・


ふたりは、相変わらずのパンツルックだ。

スカート姿が見てみたいな・・・

男の性として。


でも、こうしてみると、普通の女の子だな。

普段は、絶対に普通ではない。

断言する。


今になって気付いたが、みずほさんはショートヘアーだ。

まあ、そのほうが活動しやすいだろう。


さくらは、ポニーテールで髪を束ねているが、それほど長くない。

下ろしても、セミロングぐらいか・・・

バイクに乗る時も、ポニーでヘルメットをかぶっていた・・・


ちなみに、あすかさんもショートで、さおりはツインテール。

年頃だな・・・


「泰道くん、お待たせ」

「持ってきたよ」


さくらと、みずほさんは、いくつか持ってきた。



「これ、どうするの?」

当たり前の事を、尋ねる。


「買うよ。もちろん」

「私たちが、選んだんだから間違いない」

「ねー」「ねー」


簡単に言うが、遊ばれてるな・・・

ある意味。


「試着は?」

念のために訊いてみる。


「それは、静養所で」

当たり前のように、答える。


「で、だれが払うの?」

これだけなら、6桁は超えるゾ。


「私たちが出すよ」

「うん、プレゼント」

淡々と答えるが・・・


いやさすがに・・・


反論する間ももなく、レジで会計を済ませていた。

店員さんも、驚かない。


ここは、どこ?




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