第49話

「私がどうやって、先に着いたかというと・・・」

さくらは説明しようとするが・・・


言わなくてもわかる。


「じぁあ、お姉ちゃん」

「うん」

「一緒に・・・」

「うん」


≪泰道くんを、コーディネートしましょうか≫


女の子同士の話し合い。

姉妹は仲がいい。


男兄弟は、対立することも多いが・・・


「泰道くん」

さくらが尋ねてくる。

「何?」

「ラッキーカラーは?」

迷うことなく、答えた。


「緑」


「即答だね。間違いない?」

「多分」

「多分って・・・」

「占いでそう出た」

占いは、信じていないが、まあ気休めにはなるだろう。


「何月何日生まれ?」

みずほさんが訊いてくる。


「僕は、○月×日です」

「間違いない」

「戸籍には、そう載ってる」


さくらとみずほさんが、メモを取る。

何かに使うのか?」


「O型だよね?」

さくらが訊いてくる。

「うん」

「間違いない?」

「調べてもらった」


メモをしている。

何に使うのだ?


「さくらは、B型だよね」

「そうだよ」

「みずほさんは?」

「A型」


姉妹でも違うんだ・・・

当たり前だけど・・・


「ちなみに、あすかお姉ちゃんはO型で、さおりはAB型」

4人全員、ばらけてる。


輸血の時に困りそうだ。


「じぁあ、ご両親は。A型とB型?」

2人に尋ねる。

念のため・・・


「そうだけど・・・どうしてわかるの?」

不思議そうな顔をしているが・・・


4人の血液型がばらけるのは、A型とB型の組み合わせしかありません。

そうでないと、問題・・・


って、話がそれている。


「じゃあ、泰道くんは待っててね」

「その心は?」

さくらに尋ねる。


「ふたりで、いくつか持ってくるから」


僕は、モルモットですか・・・

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