第3話 ヒロピン

 ヒロピンはいいぞ。


 ヒロピン、それは「ヒロインピンチ」の略称。

 つまりそういう事ですね。


 前回の「主人公ボコボコ展開」と少し被るんですが、正直私は主人公のボコボコよりもヒロインのピンチがめっちゃ好っき。

 しかし「主人公ボコボコ」より、「ヒロインボコボコ」の方が遥かに一般受けは良く無いです。しょうがないね、こればっかりは。


 主人公がボコされる展開はまあかろうじて受け入れてもらえるんですが、ヒロインに酷い事すると途端に反応が悪くなります。しょうがないね。……まあ、逆に反応良い人も一定数いるんですが(笑)


 でも、これも王道だと思うんです、展開的には。


 ヒロインが敵に捕まる!

 →酷い事される!

 →ヒーローが助けに来る!


 王道じゃないですか?

 燃えませんか!?

 尊みが深すぎて「アアアア!!!!」ってなるのは私だけなのかい!?!?!?


 しかしこの「酷い事される!」という展開がなかなか無いです。よくあるヒロピンは、「酷い事されそうになった」ぐらいでヒーローが助けに来てしまう。(その度に私は「チッ……てめえ、もう嗅ぎ付けやがったのか……!」とよくあるチンピラさながらの台詞を吐いております)


 いや良いんだけどね。それも萌えるよ。

 でもそんな都合よく毎回助かると「これ捕まる意味ありますのん?」ってなりますのよ。捕まってヒーローが来るまでしばらくかかるだろうから、二、三発は殴られるなり××したり出来ると思うんですよ。ビンタとか蹴り一発だけでもいいんだけどなあああ、それで私萌えれるのになあああ!!!


 しかしこれこそ、探せど探せどなかなか見つからない。ピンポイントに私のハートを撃ち抜いてくれるヒロピンは少ないです。(結構えげつなく痛めつけられる描写が好き)(そしてヒーローが駆けつけて助けた後、めちゃくちゃヒロインを心配する描写が好き)(ここまでワンセットでヒロピンだと思ってる)


 twitterのフォロワーさん達の話を聞いていると、(自作であれ他作であれ、)ヒーローはまだしも、可愛いヒロインを虐げる事には抵抗がある方が多いみたいです。


 ……まあそうだよな! そりゃそうだ!!

 多分その考えが一般的です。


 だが、私は何度でも言おう。


 ヒロインピンチは、いいぞ。

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