第272話推し燃ゆ

 今、「推し燃ゆ」をゆっくり、ゆっくりと読んでいる。どうしても感情移入できない。しかし、読んでおかないと時代についていけない気がする。なので半ば義務感で読んでいる。それにしても、進まない。なぜだろう。主人公にどうしても感情移入できないのだ。私はアイドルなどの自己顕示欲の塊のような存在にどうしても嫌悪感を感じてしまう。「私を観て、私を観て」という人間に不信感があるのだ。なので、どうしても、この主人公のように推しを押すという行為がそんなに重要だと思えない。しかし、この小説を読まなければ、現代というものを理解できなくなるのではと恐れる。

 芥川賞受賞作で、しかもかなり話題になった本だ。ぜひ読破したい。と言いながらも、少しづつ読み進めて三分の一くらいは読んだ。あとは惰性で突き進もう。

 ところで、アイドルとはなんなのだろうか?それは自分という素材を使って架空のキャラを演じ、人々の理想的な人物像を作り上げる存在だと思う。なので、アイドルとは所詮は架空の生き物なのだ。どこまでいってもそれは本当の存在ではない。演じているのである。なので、俳優とも似ていると思う。自分を素材にして自分という者を演じる。その頑張っている姿にファンは一喜一憂する。ちょっとむなしい。

 アイドルが卒業して結構歳をとってからテレビに出ることがあるが、全く輝いていない。それは、メッキがはがれたというべきか。

 アイドルに対して、後ろ向きな考えを持つ私が、果たして「推し燃ゆ」を読破できるのだろうか?私の戦いは続く。

 

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