第167話集団的引きこもり

 コロナウィルスのせいで街中が閑散としている。公園でたまに子供たちが遊んでいるが、そんな何気ない光景でも心が癒される。それほどに世界中が萎縮している。マスクをしていないと罪悪感を感じてしまうほどの同調圧力。マスクをしていても感染は防げないという専門家もいる中でもマスクをしていないと何か後ろめたい。かといって、マスクの入荷を待っても必ず手に入るわけではない。

 このような状況では創作活動に身が入るはずもなく、最近このカクヨムにもエッセイをあまり書いていない。書くとしてもこうしてコロナウィルスの件ばかりになってしまうのはしかたのないことだ。

 この長期戦で唯一の成果と言えば、世界が連携して事に当たるようになったことである。悪口こそ言えども、中国、アメリカ双方も貿易戦争を一時休戦しての共同戦線を張っている。グローバルな世界は情報と物資が瞬時に行き来することが最大の利点である。それが今回のパンデミックでも遺憾なく発揮されている。感染の発生源であるとされる中国にしても今回はイタリアに医師団を派遣するなど協力的だ。

 世界は隅々までつながっているということを実感した出来事であった。しかし、物資を確実に供給するということは感染を広げてしまうことでもある。ある人が言っていたが、この感染が一回一巡しなければ感染拡大は収まらないだろうということだ。人間の体内に抗体ができるまでは感染は拡大し続けるだろう。抗体ができるということは、一回は感染するしかない。それを急激ではなく、穏やかな広まりにすることが重要なのだ。さもなくば、イタリアのように医療崩壊を招きかねない。

 このような時は政府を批判するばかりではなく、皆協力することが肝要である。

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