第80話 水と砂の島、アーティナ

「ふぐうう、騙されました騙されましたあ!!」


 水と砂の島、アーティナ。

 大講堂の島主の間。大樹の根が張る大広間。

 木漏れ日の模様が石畳に揺れる、お昼過ぎのお役目の時間。


 わたしは今石で作られた文机を前に、長い長い巻物に指を這わせ、資料整理の真っ最中。


 わたしが島主になることは他の島の島主さまに通達してありますが、さていきなり就任、とはまいりません。その前にわたし自身がこの世界の島々の現状を把握せねば、連携の取りようがないのです。


 そのためにはわたし自身が直接現地に赴き、見識を広めねばなりません。アルカディメイアで学んだのは、いわば縮図。ヌイちゃんの世界一周旅行は島主になるための準備でもあるのです。


 わたしが出向くことになった島はアーティナ、タイロン、ヴァヌーツの三島。


 アーティナはゼフィリアとの取り決めの会談。そして、アルカディメイアでわたしがお願いしたことの確認もあるため、最優先。


 次にタイロン。タイロンの島主であるシェンスンさまから、わたしがアルカディメイアで行った講義について更に詳しく聞きたいことがあるとの連絡があり、直接伺うことになりました。


 最後にヴァヌーツですが、これがちょっと分かりません。用件が一切無しというか、「とにかく来い」の一点張りなのです。


 ともあれ、動かねば始まりません。そんな訳で、まずはアーティナと出向いた訳なのですが……、


「泣いとる暇など無いぞ。ほれ、次じゃ」

「ふえええええ! もうおうちに帰らせてくらしゃい!」

「島主として必要なのは民の生活を把握し、慈しむこと。儂はこの数字を通して、そなたにアーティナのことを学んで欲しいのじゃ」

「ウソですそれ! 絶対ウソです!」


 わたしがアーティナを訪れて既にひと月。リルウーダさまに、「儂から離れるでないぞ?」とかなんとか言われたので、すわ帝王学の教育ですかと思っていたのですが、全然違いました! 体のいい計算係じゃないですかこれ!


 ありえないのがアーティナの男衆。玉ねぎが好評だと聞いたもので、そういえばにんにくも、今日は茶の葉を、今日は果物を。てな感じである日突然、「出来ました」と膨大な量の植物をどーんと放り投げてくるのです。


 消費の仕方としてレシピを添え、他の島におすそ分けしてくださいと男衆に伝えてはいるものの、生産活動をセーブする気が全く見られなくて困っているのです。はっきり、「もうたくさんです」と言えればどんなに楽か……。


 ちなみに、イーリアレはお料理実演のため厨房に入り浸り、試食祭を堪能中。


 数字数字で眩暈がしてきたわたしは、どしゃっと文机に突っ伏し、


「リルウーダしゃま、もう限界でしゅ……。わたしはなんかもー、どーでもよくなってきました……」

「いかんぞ、メイよ。この世にどうでもよいことなど何一つとして存在せんのじゃ」


 短い金髪と緑色の瞳。

 少女にしか見えない小さな体躯に白い肌。

 肌を覆う面積を最小限に押さえた白い胸巻と腰巻。


 わたしそっくりのその顔立ち。


 ひいお婆さまの双子の妹君。

 アーティナの島主、双剋のリルウーダさま。


 悟りきった様子で手を動かすリルウーダさまを見て、仕方なしとわたしが次の巻物に手を伸ばそうとすると、


「あ、ディッティーさん……!」


 広間に入ってきた一団、その中に見知った姿を見付けました。


 ストレートロングな金髪と緑色の瞳。

 ツヤツヤ白い肌に、胸巻から長い布を垂らした装束。


 ホロデンシュタックのスーディッティーお姉さま。


 ディッティーさんはわたしがナノ先生にお願いした取り組みに志願し、そのお役目のためここアーティナに来てくれているのです。


 わたしがナノ先生を通じて世界にお願いしたもの、それは観測班の設立。


 空と海を見張り、翔屍体を発見するのが海守のお役目。しかし各島の海守さんたちは今まで翔屍体発見の相互連絡などを一切してこなかったそうで。やはりこの世界の人間に足りないのは協調性なのです。


 アルカディメイアを中継地として翔屍体に関する情報を共有し、アーティナの観測班に管制塔の役目を担ってもらう。


 それがわたしの考え付いた翔屍体に対する備え。ナノ先生にお願いし、通信用の音飛び石は世界中に配布済みなのです。


 わたしがディッティーさんに手を振ると、ディッティーさんもわたしに手を振り返し、それから他の人と一緒に広間を出て行ってしまいました。


「観測班の確認はもう済んだじゃろうに。そなたの持ち場はここじゃぞ」

「ううっ……!」


 リルウーダさまに釘を刺されたわたしはとうとう限界に達し、


「もうイヤれしゅ! わらしは働きません! ぜーったい働きません!」


 石畳に這いつくばって猫の背伸びのポーズでお尻をフリフリ。どっかのダメな子バリに働きませんアピール。そんなわたしを見下ろしながら、リルウーダさまはにたりと笑って、


「くっく、メイよ。儂を誰だと思うておる。そなたを操るなど造作もないことよ……」

「ほえ?」


 病んだ目でリルウーダさまが右手を上げると、広間にいたお姉さまがひとり筋肉的移動で文机の前に。


「この娘、先月夫を捕まえおっての。今はいちゃいちゃホカホカな日々を送っとるそうで、実にめでたい。島民の生活がどのように回っとるか知るのもまた島主の役割。その馴れ初めを報告してもらおうと思うのじゃが……」

「な、ん、で、すっ、て!?」


 そのごもっともなレッスンを聞いたわたしは猫の背伸びのポーズから高速で復帰。目の前に積み上げられた資源データ整理を二秒で終わらせ、ぴしっとした正座でそのお姉さまに向き直り、


「しょしょしょれはとても大事なことれしゅ! そこんとこ詳しくお願いしましゅ!」


 そのお姉さまは頬を赤らめ、もじもじしながら、


「驚いたんです。彼ったらアルカディメイアから戻ったらもう別人で……」

「アーティナの男性は磨けばキラッキラですものね!」

「彼、私の好きなものを全部覚えていてくれて。それで、私のことをよく見てくれてたんだって、意識してしまって……」

「甘酸っぱい! 甘酸っぱくなってまいりました!」

「彼が起きる夕方を待って、私は北の浜辺で……」

「夕陽! 夕陽を背景に!?」

「それから、私は……」


 そのお姉さまは一変して真面目なお顔で新しい巻物を差し出して、


「続きはこちらの資料整理が終わり次第お話します」

「ヌゥーッ! 仕方ありましぇん!」


 わたしは巻物を受け取り、再び資料の確認に戻りました。何だかいいように扱われている気がしますが、これは島主として大事なお役目で、わたしは今それどころではないのです!


 紙面をなぞり、その数字を頭に入れている途中で、わたしは、はた、と我に返って首を傾げます。わたしが今追っているデータ。名簿と言うより住民票一覧でしょうか、その割には記載されている情報が……。


「これは、必要な記録なのでしょうか……?」

「んな訳ないじゃろうに……」


 リルウーダさまの深いため息。巻物には男性の名前と好きな花の名前がびっしり。そしてその資料に付け加えられたひとつの要望。


『女性はどんな花がお好きなのでしょう? 教えてください!』


 そのどこまでも能天気な思考にわたしはげっそり。しぱっと巻物を巻き取り次の資料に手を伸ばし、


「廃棄します」

「当然じゃな」


 わたしと同じように次の資料に手を伸ばしながら、リルウーダさまは細い首をこきりと鳴らして、


「あー、喧嘩がしたいのう……」

「分かりました。お相手します」


 わたしが返事をすると、リルウーダさまは巻物を掴んでいた手を止め、


「マジかの?」

「え、あ、何か?」


 リルウーダさまのきょとんとしたお顔に、わたしもきょとん。リルウーダさまは嬉し心配だしとあわあわしながら、


「大丈夫かの? 儂が殴ったら、メイはその、跡形も残らんぞ?」

「はい。なので、そうならないよう喧嘩に決まりを付け足すのです。わたしに触れられたらリルウーダさまの勝ち。リルウーダさまが地に膝を突いたらわたしの勝ち、みたいな」


 わたしがナーダさん発案の喧嘩の説明をすると、「ほう!」とリルウーダさまは喜色満面。文机に上に置かれた風込め石をちょんとつついて、


「セレナや、おるか?」


 ナーダさんは現在アーティナを離れているのです。わたしと同じ、島主になるため世界中の島を飛び回っている最中で、今は確かホロデンシュタックにいるはずなのですが、ていうか今あっちは夜だと思うのですが……。


 しばらくすると、音飛び石の向こうからナーダさんが眠そうなお声で、


『はい、お母様……。何か、御用でしょうか……?』

「セレナよ、よくやった」

『え? あ、はい……』


 それだけ言うと、リルウーダさまはあっさり通話を終わらせ、サッと立ち上がり、


「では行くぞ。ほれ、表に出い」

「喜んで」


 わたしもすくっと連れ立ちました。喧嘩! この業務から逃れるためなら大歓迎です! わたしは大広間の石畳をリルウーダさまと並んで歩きながら、


「あ、そうです、リルウーダさま。わたしは立って逃げてもいい、という決まりでお願いできませんか? そうすれば運動になりますので」

「うむうむ、よいぞ。それも面白そうじゃ」


 隣を歩くリルウーダさまのお体。わたしとリルウーダさまはまるで双子のようにクリソツで、アーティナではよく間違えられてしまうほどなのです。


 しかし、やはり違うところは違うわけでして、リルウーダさまは腰の辺りがその、ちゃんとくびれているのです。肉が弱いのは仕方ありませんが、わたしも女性として引き締められるところは引き締めたいなー、とか思ってしまったり。


 リルウーダさまはてしてし歩きながら、その細い右腕をぶんぶん回して、


「むーっはあー! 久方ぶりの喧嘩じゃあ!」







「すまんのう、儂はこういうことに慣れとらんでな」

「いえいえ」


 時刻は夜。

 大きな白い柱に囲まれた巨大な浴場。


 こきりと首を鳴らしてから、リルウーダさまが広々とした洗い場で立ち上がりました。それから二の腕でこしこしと頬をこすり、両手を挙げてぐーんと伸びをして、


「風呂に食事に、本来なら儂がそなたらに与えねばならんのじゃが、どうにも覚えきれん。不甲斐ないのう……」

「えあー、仕方がないと思います」


 リルウーダさまの髪と肉のお手入れを終え、わたしとイーリアレもリルウーダさまに続き立ち上がりました。


 いくらこの世界の人間の筋肉が凄いとはいえ、あの激務の中、新しいことを身に付けるなんて無理だと思うのです。強き者は与える者。ですが、この島の人はリルウーダさまに色々押し付け過ぎだと思うのです。


 リルウーダさまの計画通り、アーティナは変わりました。この変化に合わせ、ナーダさんが代替わりして新体制を整えるのは急務だと思います。


 わたしたちは洗い場をぺたぺた歩き、大きな柱の間からアーティナの夜景を望みながら、


「わたしの方こそありがとうございます。いつも一緒にいて、色々教えていただきまして」

「島主に連なる者の相手を儂がするのは当然じゃろうて」

「あ、一応貴賓扱いだったのですね」

「つーか、他の者といるのは肩が凝っていかん。特別扱いはもううんざりじゃ」


 わたしたち三人は今全裸。リルウーダさまがイヤがったため、湯浴み着はやめてしまったのです。わたしの方も慣れてしまったというか、一応血は繋がってますので、あまり気にはなりません。多分、これがリルウーダさまも感じている、気やすい距離感なのだと思います。


 そんな感じで上機嫌だったリルウーダさまなのですが、浴槽の縁に到着した途端、今度はずーんと暗い雰囲気を漂わせました。


「これ、何とかならんかのう。儂ゃ鼻がおかしくなりそうじゃ……」

「確かにちょっと、過剰かもしれませんね」


 目の前の超大きな浴槽に浮かべられているのは大量の赤い花びら。リルウーダさまのためにと、アーティナの男性陣が毎日のように届けてくれるのだそうです。


 わたしは素直にすてきだなーと思うのですが、この世界の人は嗅覚も物凄いので、強すぎる香りを嫌ってしまうのは仕方がないと思います。


 わたしとイーリアレは花びらの浮かぶお湯に身を沈め、ほっとひと息。リルウーダさまも渋々入湯し、


「しかし、そなたがおって助かったわ。やはり喧嘩はよいのう。しばらくは退屈せずに済みそうじゃ」

「タイヘン勉強になりました……」

「うむうむ、毎日でもよいぞ。よいぞ?」


 よほど溜まっていたのでしょう、スカッとしたよい笑顔です。


 原因はやはりリルウーダさまの喧嘩事情。ダントツ最強過ぎてアーティナの人は誰も相手をしてくれなくなってしまったのに加え、喧嘩するなら仕事してくださいと、ぶっちゃけハブられていたのだとか。


 リルウーダさまがヌイちゃんに喧嘩を申し込んだ理由はシン・ウイさまのことだけでなく、単純に喧嘩に飢えていたのです。


 わたしが相手をしてみて改めて思ったことは、リルウーダさまとナーダさんはやはり母娘なのですねー、ということ。


 何を今更な感じですが、リルウーダさまは分析派と言いますか、お母さまやディナお姉さまと違い、きちんと石の剋を見極め対策してくる人で、動きというより考え方の癖がナーダさんそっくりだったのです。あ、当然わたしは全敗でした。


 そんなリルウーダさまを横目で眺めながら、わたしは、うーん、と思います。


 リルウーダさまの白い肌を伝い、鎖骨のくぼみにたまる大きな水滴。胸からお腹へ、なだらかな軌跡を描くその曲線。すらっと長い手足に小さい頭。成熟前の人体にこそ備わる、黄金比。


 しかもリルウーダさまのお肌は生まれたての赤ちゃんみたいにふくふくで、九十歳を超えるお婆ちゃんとはとても思えません。


 見た目はわたしと殆ど同じなのに、立ち居振る舞いが違うだけでこんなに魅力的に映るなんて、努力次第でわたしもせくしーになれるのでしょうか……。


 リルウーダさまはお湯で温まった頬を上気させ、ほう、と息を吐いて、


「そういえば、メイよ。ミージュッシーに得物作りを仕込んだのはそなたじゃそうじゃな」

「仕込むというほどのものでは……。わたしはただジュッシーお姉さまの言葉を引き出し、石に適性させただけです」

「それだけでも大したもんじゃ。まさかホロデンシュタックの頭空っぽ娘が儂と同じ境地に至るとは、全く思いもせなんだぞ」

「え、リルウーダさまも同じことが出来るのですか?」


 ジュッシーお姉さまが編み出した対翔屍体用の得物作り。あのやり方は独創的過ぎて、ジュッシーお姉さまくらいお脳がズレてないと不可能だと思うのです。


「出来るぞ? というか、儂のはそなたのと似とるかもの?」

「わたしと、ですか? それはどのようなものでしょう?」

「む、風呂場で喧嘩も面白そうじゃ」

「いえ、技だけ見せてください」

「喧嘩もせずに技だけ見せろと言うのか。そなた、酷いヤツじゃのう……」


 言いながら、リルウーダさまは腋に引っ付いた赤い花びらをイヤそうに剥がし、右手に水込め石を作り出しました。


 瞬間、空気が変わる大浴場。


「これは……!?」


 わたしは湯面に映る光に気付き、視線を上に。


 宙に浮き、空へ昇り、リルウーダさまの頭上に集まりひとつになっていく光の雫。その姿はまるで黄色く光る、まあるいお月さまのような……。


 その光に見惚れていたわたしは、はっ、と振り向き、


「イーリアレ、あなたは距離を取って!」

「はい、ひめさま」


 ざばりとお風呂から上がり、一瞬で距離を取るイーリアレ。筋肉。リルウーダさまは湯船の中で胡坐をかき、黄色い月を頭上に掲げながら、


「これが、儂の水月じゃ」


 月の光を中心に歪んでいく周囲の風景、周囲の空間。石の床も、石の柱も、まるで水面のように波打ち始める異常現象。


 わたしはお湯の中で立ち上がり、手を上げようとして、


「動けんじゃろ? 無理に動くと肉が崩れるぞ?」


 自分の体がズレていくような違和感に動きを止めました。眼球だけで下を見れば、お湯の上を流れる花びらに虫食いのような小さな穴が開き、それが広がり、はらはらと散っていきます。


 視覚的な錯覚ではありません。物理的に、周囲の存在が液体のように揺らぎ、不安定になっているような……。


「引力と、斥力……!?」

「ほっ! まこと、よく回る頭をしとる!」


 石作りの強みは曖昧であること。


 この力を、技を、わたしの頭の中の記憶で計ろうとしてはいけない。リルウーダさまがこの景色を自分だけの現実として強固に思い描き、それを石に込めたら、石はそれを叶えてくれる。それが石作りの本領。


 しかし、基礎理論とその原理は広域干渉型の引力操作であるはず。何にせよ、このままではいけません。わたしが右手にはがね石を生み出し、周囲の引力に働きかけようとすると、


「ひゃっ!」


 突然湯柱が吹き上がり、蒸気と花びらに包まれる大浴場。


「えほっ! けほっ!」

「実に惜しい。もう一手詰めればコトじゃった。おぬしの考えは本当に面白いのう」


 干渉操作が弾かれただけでこんなに大きな反動が起きるなんて、思いもよりませんでした。せき込むわたしを前に、リルウーダさまは黄色い月を消去。浅くなったお風呂の中で居住まいを崩し、


「どうじゃ、似とるじゃろ。得物でなく、周囲の環境に働きかけるとことかの」

「た、たしかに……」


 わたしは湯船の中でぺたりと座り込んでぐったり首肯。


 ナーダさんから、リルウーダさまは砂を剋する水の技を持つと聞いてはいましたが、はがね石の干渉法則を捻じ曲げ、それを性質代入法に用いて周囲の空間を分解するなんて……。


 筋肉、頭脳、石作り。リルウーダさまが最強たる所以は高いレベルでまとまった総合能力。そのことを身を以って実感しました。


「ひめさま、だいじょうぶですか」

「ありがとう、イーリアレ。大丈夫です」


 わたしの傍らに膝を突き、イーリアレが背中を支えてくれました。リルウーダさまはそんなわたしたちを見て、水込め石を起動。お湯が張りなおされ、浴場がまったりな空間に戻っていきます。


 わたしたちがもとの湯量に戻ったお風呂にのほほんと浸かりなおしていると、


「うむう。儂は今、真剣に考えておる」


 ここは水と砂の島、アーティナ。

 大きな柱に囲まれた島主用の大浴場。


 リルウーダさまはお湯の中に浮かび、胡坐をかいた膝の上に頬杖を付いて、


「メイよ。そなた、アーティナの娘になる気はないか?」


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