ループするジョークなダイス

 芳醇なバラの香りは、一条の甘くスパイシーな香水に取って代わった。別荘へ意識が戻ると、あんなに不機嫌顔だった秀麗はどこにもおらず、


「こちらです」

「はい」


 一条に言われるまま、玄関ホールからすぐの廊下を一緒に右へ進んでゆく。優雅に歩く王子のブーツに、瑞希はゆったりとついていきながら、右に左に次々と現れるドアを見送る。


(こんなに広かったんだ。知らなかった)


 さっき来たはずの財閥の別荘。それなのに、瑞希の態度はどこかおかしかった。そうして、ひとつ目の十字路へ差しかかろうとすると、別の男の声がかかった。


「おう」


 それに反応した一条の長い髪は、舞踏会で軽やかにターンをするように、左で半円を描いた。優雅な声が少しおどけた感じで響く。


「おや? あなたも来たのですか?」


 男と一条は真正面で向き合うように、廊下の交差点で立ち止まった。男は手の甲で、一条の胸をトントンと軽く叩く。


「その手には乗らねぇぜ。情報よこせや」

「えぇ、構いませんよ。あなたで三人目です。一人目は御銫みせねです。彼女に痴漢――されたそうです」


 瑞希を亡き者として男ふたりで話が進んでいたが、彼女は黙っていられなくなって、両手を顔の前で大きく横に振って割って入った。


「いやいや! 一条さん、誤解を生むような言い方しないでください。事実ですけど……」


 過去は変えられないと言うが、せめてオブラートに包んで欲しかったと、瑞希は思った。男は彼女のほうへ前かがみになって、こんな言葉を浴びせる。


「そんなに溜まってるってか?」

「違うわっ!」


 男の鼻先に噛みつくように叫んだ。失礼もはなはだしいと、ご立腹の瑞希だったが、男は口の端でふっと笑い、


「ジョークだろ。何マジ受けしてんだよ」


 男と瑞希だけのノリでふたりの会話が進んでいたが、一条の冷静さを含んだ声がこんなことを言って、素知らぬふりで話をしめくくろうとした。


「情報は以上です――」


 一条財閥の御曹司が何をしてきたのかわかって、男はうなるように言ったかと思うと、プロレスの技を口走って、一条に向かって指を突きつけた。


「てめぇ、オレで三人目って言っといて、一人しか寄越さねぇで。受けろ、ジャーマンスープレックス!」


 油断も隙もあったものじゃない。この優雅な王子――というか御曹司め。男はそう思った。


 それなのに、一条は神経質な指先で、後れ毛を耳にかけて優雅に微笑み、しれっと、


「えぇ、構いませんよ」


 一条王子が男にリングに沈められるの図。になりそうだったが、男は横顔を見せて、黄昏れ気味にボソッと吐き捨てた。


「ジョークだ。できるわけねぇだろ。てめぇのバックをオレが取んだろ」


 一条の神経質な手の甲は、パッと中性的な唇につけられ、肩を小刻みに揺らして、くすくす笑い出した。


「…………」


 がっつり正面を向けて、お互いに立っている男ふたり。その間で事の成り行きを見守っていた瑞希は一条の言動から、何が今あったのか理解した。


「ふたりにしかわからない、ずいぶんマニアックな笑い――だ」


 再現不可能なプロレスの技を言って、できないと知っていて――ジョークなのにわざと了承するというネタだったのだと思い、瑞希はただ傍観者と化していた。


「仲いいんですね?」

「ダチだからな」


 男からの言葉を聞いて、瑞希は今来た廊下を振り返った。


「そうなんですか。じゃあ、これは友達の集まりってことか」


 もうすでに男四人がいる一条の別荘。しかしなぜ、こんなに急に、こんなに夜更けに。という疑問は瑞希には浮かばなかった。


 笑いの渦から戻ってきた一条の声が、瑞希の背後で長い廊下に響き渡った。


「もう一人は秀麗ですが、あとで話しますから、あなたの情報もいただけませんか?」

「いいぜ」


 男ふたりの会話を聞きながら、瑞希は月影が差し込む中庭の笹が、夜風に揺れているのを眺める。


「そうだな? 変わったとこではよ」

「えぇ」


 エレガントな一条王子のうなずきのあとに出てきた言葉は、


「ラブホ――に行ったぐれぇだな」


 色情がプンプン臭うものだった。男に会うたびに何かをやらかしている瑞希。煩悩というストレートパンチを顔面にくらったような衝撃が、彼女の心を打ちのめした。


「えぇっ!?」


 瑞希が急いで廊下に顔を戻すと、


「…………」


 再び一条が手の甲を唇に当てて、くすくす笑っているところだった。彼女は大きく両手を上げて猛抗議する。


「はいっ! 一条さん、これは濡れ衣です! 違います! 身に覚えがありません!」


 ジョークにするのなら、もう少し考えて欲しいと瑞希は思っていたが、男の顔は真剣そのものだった。


「そっちは覚えてなくてもよ、こっちははっきり覚えてんだよ」


 煩悩とは何と恐ろしいものかと、三十路女の性欲はどれだけなのかと、これでもかと思い知らされて、瑞希は頭を抱え込み、廊下の絨毯へと座り込んだ。


「いや〜〜! 知らないうちに!」


 王子の心からどんどん遠くなってゆく瑞希姫だった――


「…………」


 さっきから唇に当てられていた手の甲はそのままに、一条は何も言えなくなり、いわゆる彼なりの大爆笑を始めた。


 男は手の甲で、オーバーリアクションをしている女の肩を軽くトントンと叩いた。


「これ、撃沈すんなよ」


 応急処置が必要な人は他にいたのだった。瑞希は我に返って、パッと立ち上がり、一条の銀色をしたチョーカーが今も小刻みに揺れ動いているのを見つけて、不思議そうな顔をする。


「え? どうしてそんなに、一条さん笑ってるんですか?」


 ある意味、歯止めがきかない――いや前のめりな三人組。一条はそれでも何とか平常を取り戻し、紺の長い髪は横へゆっくりと揺れた。


「……何でもありませんよ。なぜ、ふたりで意見が食い違っているのですか?」

「それはこういうことだからだぜ」


 男はそう言って、立てた親指を頬の横で、後ろへ引く仕草をした。口の端でニヤリとしながら。


 瑞希は主導権を握られてしまい、男の速攻攻撃を前にして、


「あれ? 私より先に話進めちゃった。あぁ〜……」


 残念そうなため息が、夜色に染まる別荘の廊下にもれ出た――――


    *


 ――――ふと音がした。天に向かっていななくような、キキーッという自転車の急ブレーキの慟哭どうこく。打楽器のようなバタバタという靴音。何もかもが数時間前とタイミングも方向もまったく同じだった。


 同じ結末――眠りに落ちるから逃れきれなかった瑞希は、閉じていたまぶたをさっと開けた。だいぶ暮れた空はかすかにオレンジ色の光がにじんでいる。


「また時間が戻ってる……」


 西口のロータリー。歩道の柵に腰掛けたまま、瑞希はバッグのポケットから携帯電話を取り出した。静かにそっと傾けると、やはり


 ――十七時五十八分。

 八月十八日、金曜日。


 だった。


「はぁ〜、本当にあったことかもわからない……」


 石畳の上にため息が降り積もりそうだったが、膝の上に乗せていたバッグの重みで、ピンとひらめいた。


「あっ! あれでわかるかも!」


 乱雑なバッグの中をガサガサと家捜やさがしし、とうとう見つけた証拠の品を。数時間前に秀麗がプレゼントしてくれた品を、瑞希は顔の前に勝利をつかんだというようにかかげた。


「限定版CDがある! じゃあ、実際に起きたことで、成功なのかも!」


 しかし、矛盾がまた生まれて、瑞希は両腕を力なく膝の上に落とした。


「でもそれじゃ、時間はどうなってる――あっ!」


 御銫がはずれるから使わないと言っていた直感を、バリバリ採用してゆく瑞希。


「同じところをループしてる。でもただ……起きる出来事は全然違う、時間だけのループ……。そうなるよね?」


 そうして、感覚思考というものは、行き止まりを迎えそうになった。


「でも、惑星の反対側が夜だったのはどういう――」


 瑞希が首をかしげると、ブラウンの長い髪が肩からさらっと落ちた。すると、それが引き金のように、景色は一瞬にして変わり、黄色とピンクのメルヘンティック乙女ワールドとなった。


 意気揚々とした少しかすれ気味のチビっ子ボイスが軽くあしらう。


「よし、そこは飛ばして次行くぞ」

「何のためにこんなことが起きてるんですか?」


 そろそろ知りたいと願った瑞希だったが、かけたタイマーが時刻を迎えたというように電子音が天から聞こえてきた。


 ピピッ、ピピッ……。


 パシンと軽く叩く音がし、明らかに何か別の作業をしているようで、チビっ子の話が気がそれているようで、出だしが鈍った。


「あ〜っと、人それぞれ違ってっかんな。オレには何とも言えねぇな」


 ズズーっと何かをすする音が少しして、瑞希は心の中で思った。


(ん? カップラーメンを食べてる?)


 しかしそこは追求せずに、彼女はチビっ子の立場を心配する。


(食事でも席をはずせないほど、忙しいんだ。重要な仕事なんだ。さっき企画書って言ってたもんね)


 だが、彼女も彼女で気になることだらけ。短い足を組んで、指を唇に当てて考える。


「でも、どうしてみんな違ってるんだろう……?」


 やはり一枚岩ではないようで、どんな関係がここに潜んでいるのかと、瑞希は気になって仕方がなかった。


 それに答えたのは、ガタンと机の上に落ちたような金属音が響き渡り、チビっ子の驚き声だった。


「あぁっ! フォークとスープ落ちちまったぞ。御銫に染み込んでんだろ」

「あぁ、企画書汚したとか?」


 シャボン玉がふわふわと浮かぶ頭上を見上げると、手で何かを払っているような音が今度はしてきた。サッサっとすれる響きに、チビっ子の飄々ボイスが混じる。


「そこは話が長くなっからよ。あとで説明してやっから、サイコロ振んぞ」


 パブロフの犬。三回目ともなれば、言われれば素直にうなずいてしまうのだった。


「はい、お願いします」


 そうして、切り取られた空間で沈黙がやって来た。チビっ子の手から放たれたダイスに耳を傾ける、地味な作業。コロコロコロ……。


「…………」

「…………」


 瑞希は両肩にいつの間にか必要以上の力を入れて待ち続ける。すると、チビっ子の元気な声がこう言った。


「よし、七番――な!」


 瑞希は瞬発力バッチリと言うように、両手で頭を抱え、大声で嘆き始めた。


「七番……いや〜! 四人で終わりじゃないの?」


 そうだと思っていた。信じていた。あとふたりと会えば、あのアパートに帰れるものだと、一日が終わりを迎えるのだと、ゴール間近だった。フラッグはひょいと抜かれて、はるかかなたに場所移動をしたようだった。


 しかし、これは瑞希がいけないのだった。チビっ子は指摘する。


「瑞希、やっぱ気づいてなかったんだな」

「どういうことですか?」


 瑞希は顔を上げて、今よりも前で、ゴールの位置が遠くにあったと見える景色が、どこに存在していたのかと、記憶力が崩壊気味の頭で探す。


「秀麗の話ちゃんと聞いとけって」

海羅かいらさんのどの話?」

「相変わらず、瑞希、数字に弱ぇな」

「数字? 藍琉らりゅうさんの時の話じゃなくて?」


 ミラクル少年が突然言ってきた、二桁の数字も相当なインパクトがあった。瑞希の記憶にはしっかり今も焼きついている。


 しかし、無意識の策略家をあなどってはいけない。


「あの話はもっとレベルが上だって。御銫、自分で言ってただろ? 数字でできてるって」

「どうして、絵に数字が関係するんだろう?」


 これもまたミラクル旋風で、瑞希は首を傾げたが、チビっ子が当たり前と言うように告げる。


「絵もある意味数字だって。遠近法とか綺麗に見せんの比率っていう数字だろ?」

「あぁ、なるほど。確かにそうですね」


 絵の世界の奥深さに触れて、瑞希は大きく何度もうなずいていた。


 その時だった。


 ピーキーッ!


 と、マイクがハウリングを起こして、耳をつんざくような音が響き渡ったのは。チビっ子の声にカラオケのエコーみたいな余韻が大きくつく。


「っつうか、話ずれてんだって〜〜〜っ!!」


 何のマイクなのかと、どんな演出なのかと、瑞希は突っ込みたい気持ちを抑えつつ、丁寧に頭を下げた。


「海羅さんの話の説明をお願いします」

「おう。してやんぞ」


 ガタッとマイクをどこかへぶつけたような音がした。


「瑞希は四人しかいねぇと思ってたんだろ?」

「はい」


 彼女が不得意な計算問題が出題される。


「四番が御銫。一番が秀麗だろ? そうすっと、あと残りふたりだろ?」

「はい。その引き算はできます」

「罠張るやつは複数って、秀麗のやつ、口滑らしてただろ? そいつらに、あとでマジで叱られんぞ、イリア」


 チビっ子の話し声は最後のほうで笑いが入り混じっていた。


「え……? 海羅さんが他の人に叱られる? 想像つかないなぁ〜」


 あれだけさんざん火山噴火していた男を、言い負かす人がいる。瑞希は首を傾げたままだった。そこへ、チビっ子のニヤニヤした顔が容易に想像できる言葉が降ってきた。


「あいつには絶対ぜってぇ叱られる――っつうか罠仕掛けられんぞ。それは間違いねぇ」


 瑞希は両手を上げて、何かを阻止するような仕草をした。


「すみません! 話ずれてます! 〜ます! 〜ます!」


 彼女も負けじと、カラオケエコーの真似を、何度も語尾を言い続けることで再現した。しかし、チビっ子にそこはスルーされ、四引く二の話が再開。


「おう。複数いんだから、残りふたりが罠を張るやつってことだろ?」

「あぁ、そうですね」

「けどよ。秀麗、ゼッシュは罠張らねぇって、また口滑らしてたじゃねぇか? 残り一人になんだろ? 数合わなくなってんじゃねぇか。だから、五人以上いるってことだろ?」


 応接セットで堂々と足を組んでいる時に、ゴールのフラッグはもっと遠くだと気づくチャンスだったのを見逃してしまい、瑞希は数字に弱い自分を改めて痛感し、額に手を当てて悔しさで唇を噛みしめた。


「あぁ〜、その計算はできてなかった……」


 いつもなら、適当に見過ごしてゆくが、今回はそうはいかない。チビっ子からも注意される。


「瑞希このままだと、この先痛い目に遭うかもしんねぇぞ」

「その……罠を張る人たちにってことですよね?」


 あの火山噴火する秀麗に罠を仕掛けてくるような人物だ。ただ者ではない雰囲気が思いっきり漂っていた。チビっ子のかすれ気味の声は、


「おう。御銫をはるかに超えるやつ出てくっからよ」


 瑞希は途方に暮れる。御銫でさえ、話を撹乱されて、おそらく彼は瑞希の情報を持っていっているのだろう。


 コミュニケーションを取りたいのに、相手に話の主導権を持っていかれてしまうというわけだ。


 なぜこんなに頭のいい人がそろっているのかという疑問も湧くが、それよりも瑞希はもっと単純なところで首を傾げた。


「どうして、こんなに大人数なんだろう?」


 チビっ子のテンションは下がり、シリアスシーンに突入した。


「俺は少ねぇと思うぞ」

「え……?」


 嫌な予感がした――

 たくさんの人間が関わるということは……。


 瑞希の心臓は早鐘を打ちそうになったが、チビっ子の言葉の続きに、シリアスモードも一気に吹き飛んだ。


「けどよ。――ファンレターの返事がそうじゃ、しょうがねぇだろ?」


 ツッコミポイント到来。はっとして、瑞希は両手を大きく横へ振り、力の限り突っ込んだ。


「いやいや! 誰のファンクラブですか? っていうか、いきなり何の話ですか!」


 どうもさっきから話がおかしいようだった。


 ピピピ、ピピピ……。


 今度は別のアラームが鳴っているのが、天から降り注いだ。パシンと何かを叩く音がすると、それは止まった。


「おっと、あとがつかえちまうかんな。瑞希、行き先よく聞け」

「はい……」


 そうして、また棒読みの時間がやって来た。


人気ひとけのない高架下をくぐろう――」


 瑞希は急にキョロキョロし出した。


「どこ?」


 つまりは人があまり通らない場所。瑞希が知らないところ。


「よく思い出せって」

「あぁ、あっちか!」


 瑞希の脳裏で電球がピカンとついた気がした。目的地も無事に直感し、彼女の心はノンストレスで羽がついたようにふわふわと軽くなった。そこに、さらにノリのいいチビっ子ボイスがハッパをかける。


「よし、ガンガン行けよ!」

「何を?」

「いや、後悔すんなよ、かもしんねぇな」

「何を?」

「いや、惚れんなよ、かもしんねぇな」

「何を?」


 このお笑い好きの女に、チビっ子からカラオケエコーつきの叫び声がお見舞いされた。


「いやいや! さっきから三回も同じこと言ってるって〜〜〜っ!!」


 無事ツッコミをしてもらえて、気が済んだ瑞希は歩き出そうとする。


「じゃあ、行って――」


 ニヤニヤ笑っているようなチビっ子ボイスが、挑戦的な待ったをかけて来た。


「笑いかもしんねぇな。まぁ、迫力負けすんなよ」

「え……?」


 瑞希が固まっている間に、黄色とピンクのメルヘンチック世界は、光の粒子が飛び散るように消え去った――


「あぁ、いなくなってしまった」


 バツ二フリーターの両手がぷるぷると武者振るいをする。瑞希の心の内で、宿命のライバルという業火がメラメラと燃え出す。


「笑い……負けてなるものか!」


 通りを歩いていた人々が振り返ろうとも、瑞希は大きくガッツポーズで気合を入れた。


「よし! RPGゲームの、ガンガン行こう! モードだ!」


 なぜかテレビゲーム仕様に彼女の頭の中は切り替わり、片腕を高々とかかげて、ぐるぐると回し、適当な歌を歌い出した。


「行くぜ行くぜ! 敵をなぎ倒して、ラスボスにたどり着け〜〜♪」


 肩をいからせながら、足で右に左に蹴りを軽く入れながら、歩道の石畳を勇ましく進んでゆく。


「♪どんな攻撃をくらおうとも〜〜 自分の身も守らず〜〜 攻撃と魔法で攻めまくる〜〜 仲間どころか〜〜 自分の命も問わない〜〜 戦い方〜〜 それが〜 ガンガン行こう〜〜♪」


 攻撃は最大の防御みたいな、瑞希にある意味ぴったりな戦闘モードだった。大通りへたどり着くと、ちょうど青になった信号を渡り、右へと曲がり人混みに、勇敢に消えていった――――

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