第7話解読
ここまでは大丈夫だ。
暗号文が全てを埋め尽くす。
ログレル語、ブリュンヒーゲルス語、セルン語、意味不明な記号が複雑に組み合わせられ、何列に渡って並び、何が書いてあるのか、さっぱりだ。
「まさか……君がやろうとしていることは……いやいや、無理でしょう。分析、解読はできたとしても、規約は100以上書かれていますし、数百万文字に及ぶ言語、時間制限がある中で、これをどうすると言うのですか」
ソルト辺境伯は察しがいいな。
【解読】レベルEX100を発動します。
【解読】レベルEX100
ランク A
威力 創造力+500 知識力+500
効能 あらゆる対象物の暗号化された謎を解き明かすことができる。
主に【保護】【隠蔽】【書き換え】のスキルが行使された対象物を見破る時に使用される。
【解読】レベルEX100成功です。
徐々に文字化けが消え、多数言語文章にすることが出来た。
だが、多数、複雑、難解なこの言語を俺が普段使用するブリュンヒーゲルス語に翻訳しなければならない。
【翻訳】レベルEX100
ランク A
威力 知識力+2000
効能 多数言語を翻訳する。
【翻訳】レベルEX100成功しました
しかし、今までの多数ブリュンヒーゲルス言語は虫のように蠢き、でたらめな文章に再構築される。
失敗か……。
ダミーだ。完全に罠に嵌まった。
ん? 数百万字のでたらめな文章の中から何かが見える気がする。
【解読】レベルEX100
エストラテアムテふマルタムテアぇレアカルんアリハりサナナハラる
↓
ふ ぇ ん り る
↓
【 ふ ぇ ん り る 】
↓
【銀色のフェンリル】依頼の全文情報に侵入
↓
侵入成功しました
また……暗号か。
全暗号文
↓
【解読】レベルEX100発動します
↓
【解読】レベルEX100成功しました
↓
解読された多数言語文章が完成
↓
【翻訳】レベルEX100発動します
↓
【翻訳】レベルEX100成功しました
↓
翻訳されたブリュルンヒーゲルス言語文章が完成しました
残すはこの翻訳されたブリュルンヒーゲルス言語を【ゲーム学習能力レベルMAX】によって覚えるだけだ。
だが、この膨大な言語を【ゲーム学習能力レベルMAX】による読み込みをするには1日~2日程度かかる。
整理すると【ゲーム学習能力レベルMAX】には第1にスキル毎にスキル習得時間には差があり、第2に脳や体の負荷によって、睡眠障害の二つの欠点があることが分かる。
そこで一つ目の欠点は【ゲーム学習能力レベルMAX】が【ゲーム速読学習能力レベルEX1】に魔術進化(転位)する解決した。
【ゲーム学習能力レベルMAX】
↓
ステージ5 厳重制限解放
↓
覚醒
↓
スキル進化(転位)
↓
【ゲーム速読学習能力レベルEX1】
↓
発動
↓
読み込み完了
「君はまさか……この一瞬で、数百万文字の言語を記憶したのですか……」
「辺境伯……私達には今彼が何をやっているのか理解できません」
「ゼルフォード様……」
そして、レミアスから渡された万年筆を持ち、新しい羊皮紙にその筆先を添え、青色の光芒を放つ。
【速記】レベルMAX
ランク B
威力 敏捷力+300
効能 書くスピードが格段に上昇する。
そして、破られた依頼書の内容、規約の全文、依頼人の署名を一言一句違わず、筆跡まで完全に一致させ、新しい羊皮紙にものの数秒で記した。
三人とも目を見開き、絶句した。
「……レミアス君! 今すぐその新しい依頼書が前の依頼書正しいかどうか確認しなさい」
「は……はい。えーと、では、この依頼受理識別判定機で確認します」
正方形の白亜のボックスがあり、まるで最先端の印刷機のようだ。
新しい依頼書を挿入すると、即時読み込み、判定結果の音が鳴る。
緊急S級依頼が成立しました
「ということは、彼はあの数分で、数百万文字に及ぶ言語を一言一句違わずに、記憶し、書き写したのか」
「……えぇぇぇ……」
「ありえない……こんなことって」
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