運命の駒たち  真のサムライマスターと伝説の魔剣

まさ

第1話 デートに誘おう


 「リョウマ、このアユムくんは誰をデートに誘えばいいと思う?」

 「好きな相手を誘えばいい」

 「え」

 「誰を誘っても断られるのだからな」

 ひどすぎる‼


 「じゃあ、どうすれば成功すると思う?」

 「整形すればいいんじゃないか」

 だからひどすぎる‼


 「今、この場で、誘える方法だよ、…って、銃?」

 「それで脅せ」

 ほんとひどすぎる‼


 銃を手渡すリョウマの顔は余りにも綺麗すぎた。一見すると軍人に見えてしまうその白い詰折制服には似合いすぎているのだけど。その黄金色の曇りなき眼で、その美しすぎる横顔から発せられる言葉には、…ロクなもんがなかった。


 「…っつか、これを俺が持ったら」

 「銃刀法違反だな」

 危ねーーーーーーーーーーーーーーーーーーー‼


 「貴様は〝仙人〟なのだから、恋人ができるわけないだろ」

 転職の神殿はどこですかーーーーーーーー⁉


 「お前こそ〝忍者〟なんだから、ねーの?お色気忍法的なもん」

 「あるぞ」

 「マジで⁉」

 「情報目当てに恋人と騙す忍法は、確かに体目当てに恋人と騙すのと近いな」

 そんなヒドイこと考えてねぇよ‼


 「で?何でいきなり、そんな話になった」

 「それがさ~」

 「明日死ぬのか?」

 「死なねーよ‼」

 「発情期か?」

 「違ぇよ‼」


 俺はチケットをひらひらとリョウマの前に見せびらかした。

 「これが送られてきてさ、忍者屋敷ここに来れば女の子いるだろ?」

 「そこらの道端で声を掛ければいいだろ」

 …どこの勇者だよ、それ。


 話しているそこを女子が横切った。あのポニーテイルは、ケイだな。よーし、俺は意気込んで、ポケットから10円玉を取り出した。

 

 「表が出たらケイを誘う。裏が出たら誘わなーい」

 弾かれた10円玉はコロコロ転がって、表を上にしていた。


 「お~い、ケイ!博物館行かな~い?チケットあるよ~」

 「はぁ?…何で、あんたが私を誘うんすか?」

 「10円玉でそう出たから」

 「死ね‼」

 コインの裏表は天のご意志ですよ?


 「ケイを抱くのか?」

 いきなりとんでもないこと言われたけど‼


 咄嗟にケイは否定しようとするも、言葉が出て来ず、ポニーテイルを凶器の如く左右に振り乱し、元々開けていた藍色の詰折制服の首筋をカチャカチャ震える指で閉じ、妙なボディランゲージをして…まさに狼狽の極み。

 それは言った相手が上司だからではない。憧れの美形様だからだ。


 「わ、私は、こんなたれ目のマヌケ面で、運動神経も身長も全て平凡で、頭の中は猿並みの、いっつもポケットに小銭をジャラジャラ言わせて、毎日野球のユニフォーム着てるハズカシイ男なんて興味ないっすから‼」

 悪意に満ちた俺の紹介文が可哀想すぎる‼


 …なんだろう…リョウマがその切れ長の奥にある黄金色に輝く右目で、ケイを頭から爪先へと眺めている。その詰折制服と同じく、一滴の汚れもなく完璧に整った真っ白い指先を、深くかぶった帽子の顎に当て、何やら思案していた。

 見つめられる側は、もうタコみたいに真っ赤になってるな。


 「ケイ」

 不意に、リョウマが口を開いた。


 「この男に抱かれる事は、俺が許さん」

 「…え?」

 「いいな」

 「は、はいぃ‼」

 ケイは顔を真っ赤に染めて、回れ右をして駆け足で立ち去った。俺の横を通り過ぎるその表情は…抑える笑みが抑えきれずにムフフフ、って感じだったが。


 …絶対ぇ誤解してんぞ、あれ…

 

 他の男(…俺)に抱かれるなって言うのは、実はヤキモチを焼いているからだよね?それはつまり、自分に気があるって事だよね?ワンチャンあるよね⁉…とか。


 …こいつが、んなこと考える訳ねーべな。


 「童貞でなくなったら、仙人じゃなくなるかもしれんからな」

 「やっぱ俺へのイヤガラセ100%じゃねぇか‼」


 いや、確かに、仙人のキャラクター設定はそうだけども‼遥か昔から「自分は女だけは絶てないから仙人はなれない」とか言う人がおったり、修験者目指して40過ぎまで童貞を守ったりしていらっしゃるからね!

 …転職の神殿探しに行きてぇなぁ。


 「…でもさ、妻帯した仙人だっているらしいし、そもそも子孫を残そうとするのは自然の摂理。むしろ仙人が童貞じゃなきゃいけないって方がありえなくね?」

 「そんな所だろうな」

 意外にもあっさりと。


 「が、兆が一でも仙人でなくなったら、俺が困る」

 正直なクズだな、ほんと‼


 「俺が死ぬまで、貴様は童貞でいろ」

 …ここまで自分勝手だと、いっそ清々しいな…


 〝仙人〟とは『運命を受け入れ、運命に身を委ねる者』…つまりは、10円玉を放ってその決定に必ず従う俺の事。らしい。一方でリョウマは星石を用いて『運命を操り、運命を利用する者』…〝ニンジャ〟だった。

 見た目は、軍人だけどな。深々と被った帽子も…肩から下げている星石鎖なんて飾緒みたいだし…どーせ真っ白い不審者なんだから、いっそ黒い忍者服着てろよ。


 「これ…どーするべな…」

 ひらひらと俺の手元でチケットが虚しく空を切る…そもそもは、俺のひい爺さんが寄贈したモンが展示されるから、と送られてきたのだ。その事を告げられると、意外そうにハッとして、リョウマは何やら深く重く考え込んで俯いた。

 …こいつに限って他人を慮ったりはしねぇだろうけど。


 「貴様はケイが好みなのか?」

 「………え?」

 ちょっと信じられない言葉が飛び出した。危うくよろめきかけて、顔を見上げてみる。いつも通り、浮世離れした美しさだった。そしてこいつは思考も浮世離れしている。…こいつ、ヒトの恋愛とかに興味あったんか?


 「あんな、臆病で、卑屈で、ウソつきで、八方美人で、見栄っ張りな女が、か」

 「それを『普通の人』っつーんだよ‼」

 ケイが聞いたら自殺しちゃいそうなこと言わないであげて‼


 「事実だろ?俺はウソがつけん」

 …そう、こいつウソつくと死ぬんだった。

 運命を操作して〝偶然〟起きる犯罪に、証拠なんて無いからな。それに対処するニンジャマスターには『八門五行を悪用したと思われる人』を処分する権限があるらしい。その代償として、ウソをついたら死ぬ星石を額に埋め込まれている。


 ケイが好みなのか、と聞かれると…

 「ん~…いや、普通に可愛い容姿だと思うよ?」

 「要するに、ある程度の造形が整っていて性別が女なら誰でもいいんだろ?」

 …他の言い方はないんかなぁ。


 「なら、他の女を派遣してやる」

 「誰?」

 「キョウはどうだ?」

 「はぁ?」

 脳ミソどっかにぶつけたんか?


 「リョウマ様‼こちらでしたか!」

 ちょうどそのタイミングで、真紅の忍者服を着た小学生が敬礼していた。こいつがキョウ。友情!努力!勝利!が旗頭の…どう見ても小学生男児にしか見えない、実は成人女性だ。ちんちくりんの理由はこいつの持つ運、〝凶〟なんだろうなぁ。

 真逆のラッキースターがあんなにも、巨…超…爆…ビックだったからね。


 「…お前、本気でコレを薦めてんのか?」

 「キョウが最も使える女だぞ。いざとなったら〝盾〟になるしな」

 …ふつー人は、恋人を盾にしねぇ。


 「ある程度造形が整っていて、性別が女性。だぞ」

 「なぞなぞか」

 …いや、確かに一文字も間違ってないけども。


 キリリと跳ね上がる太い眉の下で片方の瞳に炎が灯って見えるのは、気のせいではなく、右目が赤く光っているからだ。この光は、一般人にも感じる事が出来る。一般人では錯覚と思って目をゴシゴシしてしまう程度だけど。


 星石眼とでも言えばいいのか…〝運命〟を操る連中は片目が光る。誰もが持っている自らの〝運命〟を司る二つの玉。それが眼球なのだそうだ。光る色は自らの生まれの五行によるらしい。キョウは赤、リョウマは黄金色。


 何で片目だけが光るのかと言えば…知らん。


 「リョウマ様、こちらにいらっしゃいましたか」

 目の前で顔を突きつける二人の男に首をかしげるちんちくりんの後ろに、真逆の長身女性が二人。共に藍色の詰折制服を凛として着こなしているパッと見、秘書風の美女だけども、雰囲気はむしろ真逆と言っていい。


 右の女性はアンさん。1㎜のズレもなく綺麗に背中で切り揃えられた長髪の先端から、まるで神経が通っているようにピンっと立つ詰折制服の先端まで『整然』を擬人化したような女性だわな。俺を見ると200%の営業スマイルで応えた。

 その1ミクロンの感情さえない美人顔は、造られた完璧さを感じさせる。


 対して、左の女性…コンは、大きな胸がきついんだとばかりに詰折制服の前を開け、ボタン二つ外したシャツを露わにしている。アンさんと同じくらい長い髪をアップにして、伊達メガネの下の長い睫毛の奥から俺を睨んでいた。

 こちらはアンさんとは真逆に、これでもかと感情を顔に出す。


 「なら、コンにするか?」

 「ぁあん?」

 「こいつと博物館に行け」

 うわぁ…露骨に嫌な顔された。


 ついには唾を床に吐きつけた…見た目は伊達メガネも相まって『知的でエロい女教師風』なコンの実態は、どチンピラだからな。言葉遣いも、関西弁じゃなくチンピラ弁だから。元バリバリのマフィアの構成員だからなぁ。


 「…命令でっか?ほなしゃーないなぁ」

 「ひょっとこの面かぶんなーーーーーーーーーーーー‼」

 「はぁ?イッパンジョーシキないんか、こんボケナスが」

 ひょっとこに一般常識とか言われたくねーーーーーーーーーーー‼


 「これだから平和ボケしたボンボンは…今どき、町中監視カメラがぎょーさんやろが。うっかり素顔うつされて官憲の目ぇに留まったらどないするんじゃ?」

 …一般の常識人は「官憲に素顔見られたら」とか考えないぞ。


 「忍者服の小学生と、ひょっとこ顔のムチムチ美女…」

 「どちらでも好きな方を選べ」

 ナニこの最悪の二択‼どっちも選びたくねぇ‼


 「選んでいいならアンさんを選ばせてくんないかな‼」

 あ、やべ…


 つい、それを口に出してしまった気まずい俺を迎えたのは、それを完璧に予測した上で準備されていた、完璧な営業スマイルだった。…完璧に予測した上で準備していたにもかかわらず、あのアンさんがネガティブを隠しきれていなかった。

 …いや、俺がイヤだとかキモイとかじゃないぜ?そっちのがマシだ。


 「馬鹿か?貴様は」

 心の底から見下して、リョウマの視線が俺から、アンさんへと向かう。


 「こんな無能を連れていってどうする?」

 …これを言われるからな。あー…いかん。


 無能というのは〝運〟の事ね。確かに、アンさんはリョウマの周りの女で唯一、何の〝運〟も持ち合わせていない。それ以外の全てに有能なのは、それ故なのか…しかし、リョウマは「それ以外の有能さ」に大して価値を持っていなかった。

 俺が口を滑らせた刹那、アンさんは自分にそれが飛び火して、この『公衆の面前でリョウマに無能と罵倒される』結末を予測したのだろう。


 「………」


 …今、一瞬…ほんの0.00001秒だけ、アンさんが冷たい目で俺を見ていた気がする…ぞくりとして見直した彼女の顔は、いつもの営業スマイルだった。


 「キョウ、あなたが行きなさい。リョウマ様のご命令ですよ」

 「…はぁ~い」

 …おい、露骨に口をとがらせてそっぽを向くな。


 キョウは真っ赤な忍者服の襟元を整え、中の鎖帷子の網の目を直し、懐にクナイがある事を確かめて、スパッツに星石鎖を入れると、非常口の光を指さした。

 「それじゃあ行きますよ!」

 ちょっと待てーーーーーーーーーーーーーーーーい‼


 「…着替えないの?」

 「はぁ⁉何で私があなた相手にオシャレしなくちゃいけないんですか⁉」

 「…いや、その…不審者ニンジャスタイル、だと、…目立つだろ?」

 「潜入の専門家と言えばニンジャです‼」

 「…そのナリ以上に目立つ服装を、俺は知らんけど…」

 俺、これ連れて街歩くのイヤーーーーーーーーーーーーーー‼


 「キョウ、着替えていきなさい」

 アンさんはリョウマに恭しく頭を下げると、自分はキョウを連れて別の方向へと消える。その方向を見ようともせずに、リョウマはすでにこの場を去り始め、慌ててコンが後を追う。一人ぽつんと残された俺は…どうしよう。

 誰もいなくなると、このビルはほんと静かだな…そもそも『忍者屋敷』とは本当に名ばかりの、ただのオフィスビルなのだけど、もはや廃ビルって感じだ。


 ぶっちゃけ、そこまでして博物館に行きたいわけでなし、しかも相方があのちんちくりん。チケットの期日は…何故か今日だけなのだけど、うーむ…


 よし。


 「表が出たら帰る。裏が出たら行く」

 ポケットから取り出した何の変哲もない10円硬貨…それが指に弾かれて空を舞う。そして冷たい感触と共に左手の甲に受け止められた。


 裏だ。

 「…しゃーないな。行くか」

 どうしようかと迷ったら、俺は10円玉を弾く。…別に金額に意味はないのだけど、たいてい10円があるな…そして、必ずその結果の通りに動く。たとえそれがすっごい嫌な事でも、すっごい危険な事でも、すっごい損にしかならない事でも。


 コインの裏表とサイコロの目は、天のご意志だからね。


 「お待たせしました」

 「………」

 誰?


 そこにいたのは、青のヒラヒラワンピースを着た少女。…いや、言うまでもなくキョウなんだけども、明らかに『少女』に見えた。付け髪が背中まで伸びてるからか、うっすらと化粧をしてるからか、スカートをはいているからか…

 あるいは母親の様に後ろに立つアンさんが、よりらしく見せていたのかもな。


 「ヘンじゃないですか?」

 「…ヘンじゃ、ないな」

 むしろ、年相応でとても似合っていると言っていい。…ああ、いや、こいつは見た目小学生でも中身は成人なんだけど、その小学生の外見に相応という意味でだ。


 …うーむ、一瞬アンさんから感じたあの冷たい視線…だから、いっそ猫耳メイド服でも着せてくるかと思ったけど…さすがに、そんな大人気ない真似はしないか。


 「いってらっしゃい、二人とも」

 「………」

 いや、なんか、悪い予感しかしねぇな…


 心の底まで見透かした営業スマイルに送り出されて、俺達は太陽の元へと出る。陽の光というか、その反射でか?眩しくて、思わず手で日指を作ってしまう俺の隣で、キョウが同じくリボンのついたつばの広い帽子をかぶる。


 博物館に行くには電車に乗らなくてはいけない。と言って、駅はそんなに遠くないけどね。『忍者屋敷』と同じくガラス張りのビルが多く並ぶここは駅前通り。そのガラスに映る自分を色々な角度からキョウが眺めていた。

 「ちゃんと一般人に変装してますかね⁉」

 …特撮変身ポージングのワンピース少女は〝一般人〟じゃねぇな。


 答えあぐねていると、同じく鏡に映っている俺をキョウが訝しげに眺めていた。何でいつも同じ『道頓堀ザリガニーズ』のユニフォーム姿なのかと聞きたいんだろうな。…ぶっちゃけ、ウチにはこれしかシャツがねぇ。

 その代わり、種類は鬼のよーにあるのだけど。姉貴が非公式も含めて全部コンプリートしてくるからな。ちなみに今日のは85年優勝ユニ。


 あ、よく見ると、キョウのネックレス、星石鎖だ。手に付けてるのも。まぁ、星石は宝石ではない。一般人にとってはそれこそただの石ころなので、クマちゃんのポシェットを肩から下げている少女のそれは、オモチャにしか見えない。


 「可愛いポシェットじゃん。中、何が入ってるの?」

 「ナイフとハンマーですよ」

 普通に凶器‼


 「家から一歩出たら、7人の敵がいると言いますからね‼」

 お前は昭和のヤンキーか⁉


 「平和な日本とはいえ、どこに犯罪者が潜んでいるか分かりません‼」

 うん!とりあえず俺の目の前に銃刀法違反者がいるよ‼


 駅までは5分もかからないのだけど、未だ俺達は辿り着かない。いつもは2段飛ばしで駆けるようなキョウだが、さすがにこの服装だとそうもいかないらしい。しずしずと何とも動きにくそうで、表情にもそれがありありと出ていた。


 「何で皆こんな『防御』も『素早さ』も落ちてしまう服を着るんでしょう?」

 …何でお前はRPGの冒険者みたいな考え方してんの?


 「特にこの靴‼歩き難いですよー…」

 普段ヒールなんて履きそうにないキョウは、ちょっと高いだけのその靴で大した段差でもない道を歩くのも窮屈そうだった。…ってか、バナナで転ぶ奴だからな…


 つるっ


 「だわわわわわわわわああああああああ⁉」

 案の定、何かに躓いてキョウが態勢を崩す。一瞬でパニックになって、後ろに倒れそうになるのを無理やり前のめり、その足元はすでに滑って地を離れており、その潰れたヒキガエルのよーな姿勢で顔面からアスファルトに激突する、

 …10㎝前で俺が止めた。うん。余りにも予想通り。


 「余計なことしないでください‼」

 …が、100%の善意で差し伸べられた俺の手は、…見事に払いのけられた。


 「カップルだと思われたらどうするんですか⁉」

 「どうって…」


 「君達、兄弟じゃないよね?…ちょっと来てもらっていいかな?」

 「…こうなるんだろ?」


 駅前交番の警察官が、…ゴミを見る目で俺を見下ろしていた。


 「そこの交番に行こうか?」

 「いいですよ!」

 よくねぇだろ⁉この銃刀法違反者‼


 「逃げんぞーーーーーーーーーーーーーーーーーーー‼」

 「あ‼逃げました‼緊急手配を‼」

 「チィ、前からも敵が来ますよ‼」

 「警察を〝敵〟ゆーなぁぁぁぁあああああああああああああああ‼」

 「仕方ありません、電車に飛び乗りましょう‼」

 「何でアクション映画みたいになってんの⁉博物館行くだけだよねぇ⁉」


 アンさん、絶対ぇこーなると確信して、こいつにこの服着せたよねぇ‼



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