虐めってやられてる側から見ると笑える

私は虐められている。

と言っても安っちぃもの。

朝、学校に行くと机に『死ね』と書かれている。


私は薄く笑う。いじめの原因はクラスのヒエラルキーを無視してイケメンに話しかけたから。

そして、イケメンと遠足で同じ班を組んだから。


わけわからん。


私はペンを取り出してその『死ね』の文字をデコレーションする。


毎回思うのが、虐められて嬉しいな~って。


だって。私の存在を否定できないからその存在を消そうと虐めるわけだもん。


笑えてくる。

虐めはその反応をみて遊ぶわけだ。

反応しないものは…面白い反応をしないものは…思い通りの反応をしないものは…



イライラしてもっと過激になるだろう。

でも反応しなければもっとイライラするだろう。


私を悲しませたいのにイライラするなんて笑えてくる。


ゲームなら攻撃力は私の方が小さいと表示される。

そして虐められているこの反応でHPを回復するだろう。


でも。私の場合、あいつらは回復しない。

あいつらの反応をみて私はHPを回復する。



トイレで弁当?それはほんとに馬鹿。

それって反応してるし、そもそも弁当を作ってくれたお母さんへの侮辱だ。


教室で食べれば黒板消しを吹っ掛けてくる?


うーん。多分私なら我慢できなくなって…

朝早くに学校に来てそいつらの教材を全部和式トイレに捨てるかな。


やっぱり限度はあるよね。

そうなったら嫌がらせ大会の始まり。

仕方ないよ。



ころせー!殺しちゃえ!ってね。




私は薄く嗤って…

今日もモンエナの空き缶をあいつに渡した。

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