HIGHER FLY



いつだって 戻ってきた

それは

ブーメランのように 戻ってきたんだ



その形が適していても 不適切であっても

その投げ方があまりに稚拙であっても

雨水をたっぷり含んで重くなったものでも

どこをどう迂回したのか わからないくらいの長旅であっても


僕の胸に

僕の足元に

数歩先の野原に

戻ってきた



だけど 

僕の頭上はるか高く戻ってきたものは

太陽の光を一瞬さえぎることはできても

僕の手で受け止めることは できないよ


僕の手のひらは

太陽の光をしばらくはさえぎることはできても

受け止めることは できないよ





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