海月

ゆらゆらと漂いながら

想うのはあなたです

お月様、お月様

同じ月の名を持ちながら

あなたは空に

わたしは海に


知られることもないままに

今夜もあなたを見上げます


その柔らかい光を浴びて

わたしの身体もあなたの様に

名に相応（ふさわ）しく光りましょうか

たとえ、仄（ほの）かに過ぎずとも

それとも、もっと透き通り

尚更、目にも留まりませぬか


切ない願いを胸に抱き

今夜もあなたを見上げます


せめて、この名を伝えたく


わたしは海月

海を漂うイキモノです

わたしはクラゲと申します

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