第3話 消えた姫
夜、いつもの部屋でわたしは眠りにつく。
それから暫くして……。
コンコンコン
ノックの音で目が覚めたわたしは、自分がまた真っ白な部屋のベットで寝ていることに気がつく。壁時計は午前3時を指している。
前日と同じように目の前に見えるドアが少しずつ開いていく。
そこには男が一人。
真っ白なシャツにズボン。
最初の日の男と同じようだ。
わたしも真っ白な裾の長いネグリジェを着ている。
男は言う
「そのまま聞いてください」
「姫の行方は、ようとして知れませんでした。王は勿論のこと、母である妃はショックのあまり倒れてしまいました。付近の森や湖まで、ありとあらゆる手を尽くして、国民全員での懸命な捜索は続きました。それでも姫は見つからないまま、それから5年が過ぎました」
男はそこまで話すと、お辞儀をして、それから開けた時と同じ様に、ゆっくり、静かにドアを閉めた。
気がつくと、朝の光が差し込んでいて。
わたしはいつもの部屋で目を覚ましていた
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