第3話 Blue

ブルーに輝く水の中を エイがゆうゆうと泳ぐ

サメがちらりとこちらを見て 何もなかったように水面に近づき

そのおなかには ぴったりくっついたコバンザメ


水面近くのきらきらは 何千ものイワシの群れ

岩の間から顔をのぞかせる 海のギャングのウツボ

のんびりとこちらに泳いでくる 大きなウミガメ

海底の砂の中 隠れてるつもりのヒラメ



ぶくぶくと上へのぼっていくあぶく

シャワシャワと音がしそうな空気の泡



どれくらい わたしはここにいるだろう

どれくらい わたしは見ているんだろう


時間を忘れてしまうくらい穏やかな気持ち

ただ見ているだけなのに心が落ち着く


広い水槽の前で 見ているだけでこんななのだから

この中に溶け込めたら


このブルーと同じになれたら

わたしは もっと幸せな気持ちになれるだろうか

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