第36話 神様がペットになった

 食事が変わったのを他のヨーンや犬が見ているが、あげる訳にはいかぬのだ。


(何でですか?可哀想……)


 そうだね、チートはチートになったけどコイツらが普通の餌を食べなくなると困るだろ!希にここから貰い手がつく場合があるんだよ、これだからポンコツ馬鹿は!


(ポンコツと馬鹿が合体したっ!!)


(いや、過去思い返せよ?当然だろ。)


(言い返せないぃっ!!)


 こうなるともう地球の良い品をドンドン与えてあげたいが、嫉妬がこれ以上加速するのも困る、何か野良でも良くなって来たわ。


(確かに、みーちゃん、ぴーちゃんには、ありとあらゆる贅沢三昧して欲しいけど飼い主生活になると意外と不便だなー)


 そうなんだよなー、したいと思ったらここから離れればいいんだけどね、やっぱみーぴー姉妹には友達も必要かなって。


(あんたはさー姉妹ばっか気にするけど自分は友達とか居なくていい訳?)


 どうなんだろう?俺も全く要らない訳じゃ無いんだけど、生粋の動物精神じゃないから人間がお友達でも問題ないんだよ、ほら、店長とか、馬鹿だけど?飼い主だし、上にも見てないけど、一応馬鹿でも飼い主だし?


(何で二回言ったし……)


 大事な事は二回言うテンプレがあるんだ。


(あんたがよく言うテンプレ、召喚した奴等も言うんだけど何なの?)


 お約束みたいなもんだよ。


(お約束……通りで何か似たようなのばっか求めるんだ、成る程ー。)


(あ!召喚と言えば、お隣の国の勇者がこの国に来るらしいですね?)


 ナ、ナンダッテー!


(……そうなんだけどここは、関係ないと思って言わなかったの、戦争の為じゃないし)


 戦争サボって観光ですか?税金で旅行するのってどんな気分??って言いたい。


(ひねくれてんなー、戦争が終わったから来るんだよ、この国と平和条約結ぶんだって。)


 ここだって戦争しようと勇者召喚したじゃん?何で友好するの?


(居なくなったから戦争しなくなったんだよ!誰のせいだよ!分かってるよ!あんたが犬なのはっ!)


 ちょなにいきなりブチ切れしてんの?やだーお月様ですか?


(んなもん神様にないわっ!文字で書くんじゃねーよー!)


 ポンコツ馬鹿何とかしろよー?


(えっ!巻き込まないで……でも)


(今年のペナルティーがあるんですよ、勇者が失敗した様なものなんで……)


(失敗じゃねーし!?居なくなったのは不可抗力なの!何でペナルティー受けないといけないのー!!)


 ブチ切れする程嫌なペナルティーなの?


(……勇者扱いマニュアル一万ページ読むんだよ……もう読んでるってのに……)


 オウ地味に嫌なペナルティーだな。


(もー何回目だよマジで……)


(え?) え?


(あ)


 へ、へえ?そうなんだ?頑張って?うん、別になんとも思わないから……


(せ、先輩……あんなに説教されたのに、どうしてですか、酷い……)


(ちょいや、その違う、そのほらさっき犬が言ったテンプレ?って奴?皆似たようなの欲しがって似たような結末になるって奴!!)


 言い訳は見苦しい、みーちゃんを見ろ。


(!!憐れんでる!?いやっ!!いやー!)


(せっせんぱーい!!)


「ンミ?」ちょっとさむいのにぃに


 そうだね、最近めっきり寒くなって、おいでーモコモコで暖めてあげよう!


「ンミー!」にぃにーあったかいの!


「ピッ!ピピ」ぴーもさむい!


 ほいほい、おいで?ヨーンもまとめて団子しようぜー!犬も来い来いー。



「あーそろそろ冬か、支度しないと皆凍っちゃう、業者頼んでおいて?副店ー


「もう頼みました、順番待ちです。」


「あ、はい、頼りになりますぅ……」




 一週間程して、お店がいつも以上に騒がしい、なにか事件ですかー?


「あ、きゅーちゃん、皆、今日から少し冬支度で家作るから、ちょっと騒がしいけど我慢してね?ごめんね?」


 ん?家?作るの!?三ヶ月は掛からないか?冬になるといつもこうなの?大将?


((へい、今までは凄く簡易的な屋根だけって感じでした、今年もそうだと思いますっ))


 それ作る意味あんの?屋根だけって?


((わかんないっす、でも白い寒い粉は避けられますぜ?))


 白い、粉……なんてこった!ヤクか!


(先輩居ないので突っ込みが居ないです)


 あれね、ふーんポンコツ二号だよね?


(私がそんな事言えません!!)


 ちっつまんねーの、ボケと突っ込みいなけりゃこんな話つまんねーよ!


(作者の代弁はやめて下さい!)


「きゅーちゃん!聞いてる?聞いて?」


 んだよ?マドロンさんよー?


「すごい睨まれてるぅー!あのねー今年はちゃんとした家なの、毎年簡易的だったけど、きゅーちゃんのお蔭で儲けたから、ちゃんとしたの作れそうなのよー!ありがとね!」


 あっそ、作り終わる頃には春ってオチだろ?そうはいかんざー……古いわっ!


(自給自足ですか……)


 突っ込みも出来ないポンコツはだーってろ!俺だって虚しいんだよ!!


(……うう、でも本当の事言えば魔法があるので一週間程で出来ます、と言う事で)


 ……あーね、本当魔法の事てんで出ない作品だよね?異世界だよね?気がついたら書いてみた的な時とか都合いいよね!


(ですねー!……何か違う……)


 全く違うね。


「ンミー!」みぃがかんばるの!


 な、なんと!みーちゃんが突っ込みをマスターしようとしている!スベっても可愛いから何でも許しちゃうよ?


(ずるぅ!!)


「ンミンミ」ぽんこつはだめだめなの


(教育ー!私の神子が!離れてく!)


 なにイッテンデスカ?俺とみーぴー姉妹で家族なんでお前は蚊帳の外ですけど?


(入れて!私も入れて!)


 しゃーねーな、ペットのポンコツの地位を授けよう、有り難く思えよ?


(神が愛し子の下にランクダウンー!)


 やなの?やなの?なら要らない。


(ペットのポンコツ馬鹿ですー!宜しくお願いします!)


 みーぴー!ペットが出来たよ!!


「ミィミ」こえだけのぺっと?


「ピッ」いらないきがする



(先輩カムバックー!!)


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