第35話 みーちゃんの成長

 ふーむ、チートで地球産の餌が手に入った、つまりだ、俺も犬の餌を試したいんだ!だって人間が食べても平気なんだって、テレビで見たもんー!ついでにみーちゃんの餌も出してみようっ!!


 うーむ、袋と缶詰めどっちがいいだろう?贅沢なのは缶詰めだよね?よし、缶詰め召喚!の前に自分では開けられないので、店員さんを呼ぼう、扉にカリカリ、みーちゃんもカリカリ、ぴーちゃんは嘴でガラスを……だめー!


「ピ?」なんで?


 ガラスはね繊細で壊れやすいの、それはもうにぃにの小さい心臓位脆いの!後、値段が高いと困るんで弁償したくない。


(最後のが本音だろ!)


 だって!お金持ってないものー!!


(あ、そうだったわ)


「ピィー」はいーおかねないー


 ……すまん甲斐性のないにぃにで。


「はいはいー?なんですか?」


 マドロンさんはお呼びじゃない、カリカリして他の店員さん、来て来てー。


「何で無視するのっ!私じゃ不満?!」


 三匹で初のシンクロコクコク成功。


 崩れ落ちるマドロンを放って置いて、はよはよー!カリカリ。


「はい、なんでしょうか?」


 あ、副店長だ!珍しいよ、いつも世話は他の店員さんだから!レア!


 扉を開けて邪魔なマドロンさんを軽く蹴った、あーすみません躓きました、と言い訳した、これアレだよ?怒らせたらアカンタイプの人だよ?


 姉妹がコクコク、みーちゃんはセリさんや千代さんのニッコリ知ってるからね、ぴーちゃんは賢いけどどうだろうか……。


「で、何でしょうか?珍妙なワンコさん。」


 変なあだ名付いた……でも、逆らえない。


 取り敢えずお庭の目立たない場所に誘導、お客様さんには見られるのマズイ。


「……そんなに怪しい事するんですね。」


 そ、そうですね……取り敢えず、庭の茂みの奥に入る、ここなら大丈夫だろう、お顔をお伺いしつつ地面をテシテシ。


「はい、座ります、で?」


 イチイチ恐いって!


 地面に手を置いて……どうせなら


 高級な猫缶、犬缶召喚!


 ぽわー(略


「ほう……本当に魔法を使う、と。」


 コマーシャルで見たことのある高級缶詰めが出てきた、ソワソワするみーちゃん、ぴーちゃんのを見て羨ましい顔をしてたのに……俺に何も言わなかったの知ってるの、いいお姉ちゃんしてるよね?


(わかるー!瞬間の顔みたもの!健気!)


 せやろっせやろっ!!


「で?なんですかねコレ。」


 あ、はい。


 爪でコレをこうして開けて欲しい図を描く、プルトップの開け方なんて知らないしね。


「ほう?ほう、犬なのに爪の出し入れが出来るのですか、ほう?」


 そこは、文字書いてるとか、絵書いてるとかで驚くとこじゃないの……。


「で、成る程、ここを?こう、で引く、ほお?これは……」


 ちょ!缶に夢中だよ!やめてー!みーちゃんがウルウルしてるから!!怒るぞ!


「ん?殺気……猫の絵があるのでみーちゃんのですね、このまま顔を突っ込むんですか?危ない気がするんですけど?」


 しくった!……皿と掬うものがない。


(召喚!召喚!早く!)


 ハッ、お皿とフォーク召喚!!


 ぷ(略 で、出てきた皿とフォークを出して地面にペシペシはよはよ!!


「取りに戻ればいい話なのに。」

 

 お皿にフォークでクシクシと取り出す、みーちゃんがソワソワを通り越してぐるぐるしてる、待っててー!


(もうちょっと!我慢よみーちゃん!)


「んーはいどうぞ。」


 みーちゃんが餌に食い付こうとしてピタリと止まり、俺を見る、??


「ンミィ?」にぃに、たべていぃ?


 もちこーーーすっ!!


(偉いじゃん!ちゃんと犬の許可取るとか!滾るじゃん!!なにこれー!)


 偉いやろ!可愛いやろー!


(餌程度でなんでそんなはしゃぐんですか?)


(黙ってろ!!) だーってろ!!


(ひゃーい!!)



 みーちゃんが凄く美味しそうに食べている、た、食べて……っ!?


(みーちゃんミルクじゃなかった!?)


 あーっ!!馬鹿か!俺は!でも何で平気で食べてるの?


 ハグハグしているみーちゃんをヒョイと抱き上げる副店長、みーちゃん不機嫌、と口をウニっと開けさせる……!?


「あら、おめでとう、ワンコさん、みーちゃん歯が大夫生えてるわね、いつからかしら?」


 なっ!なんだってーー!!


(そうか!長い時間過ぎて歯の事考えてなかった!マイガッ!!)


 しくった俺もや……みーちゃんいつ歯が生えてたの……


 再びアグアグ食べていたみーちゃんが


「ミグミゥ!ミーミッ」(だいぶまえなのーみぃずっとみるくだとおもってたの、でもコレみたらたべたくてしょうがなかったの!)


 そっ!そうなの!?ごめんねー!!まだ子猫でいると思ってたよ……大人の階段のぼったんだね……。


(み、みーちゃんの成長!グスッおめでとう!)


「ンミーッ」よくわからないけど、ありがとうなの!


「ピッピッ」おおげさーいつかはおおきくなるのーぴーもそうだし


 いや、ぴーちゃんは成長しないんだ…


「ピッ!!」ガーン!!コテッ


 すまぬ、鶏にするわけにはイカンのだ。


「何面白い事してるのかしら?これ犬の絵だからワンコさんのでしょ?どーぞ。」


 うえーぃ!いただきます!ハグハグ……っ!な、なんやこれ!味の味覚際やー!


(ちょっと意味わかんないわ……)


 それからの食事は三匹で地球産の餌にチェンジしました。やっぱ地球最高!

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