怖い話②

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第一話

「プルルルル・・・プルルルル・・・」


 一本の電話・・・。この電話で生死が決められてしまうとしたらあなたはどうしますか?その電話に果たしてあなたは出ますか?


 


 「ねね、あのさ知ってる?最近この辺で電話が鳴るとその相手は全部あの世に繋がっていて出された問題に正解しないとあの世に連れていかれるって話。」


 「知ってる知ってる。剣道部の先輩がその電話かかってきたらしいんだけどなんと最後まで問題に答えられて無事生き残ったらしいよ。」


 「すごい!あの渡辺先輩だよね。剣道部の先輩と言えば渡辺先輩でしょ。」

 

 「そうそう!この前県大会で優勝して今度全国大会行くらしいよ。」


 「さすがだよね。才能の持ち主はやっぱり違うね。」


 「でも、渡辺先輩はどうして全問正解できたんだろう。」


 「ずっと思っていたんだけどそもそも電話でいなくなった人って全員私達の学校の人だよね・・・。いままでで正解した人って聞いた限りでは渡辺先輩だけだよね・・・。」


 「それ私も思った。だって問題はかなりあるんでしょ。」


 「噂では問題は10問くらいあってとても難しいらしいよ。」


 そんなことを話ながら家に帰っているといきなり友達の携帯が鳴りだした。


 「プルルルル・・・プルルルル・・・」


 「嘘・・・嘘でしょ。」


 「番号は・・・」


 「0・・・いや、知らない番号だ。」


 「とりあえず出てみれば・・・。」


 そして友達は電話に出た。すると電話の向こうから


 「あなたは見事選ばれましたー!」


 「選ばれたってどういう事?」


 「あなたは今から我が出す友達に全問正解をしなければこの世にいられなくなります。一つの問題につき制限時間は30分です。では第一問目、トイレにある子どもが入りました。するといきなりドアが閉まってある声がしました。あなたが欲しい紙は赤い紙?青い紙?」


 「これ聞いたことあるよ。赤い紙って選ぶと血まみれになって死ぬんだって。青い紙を選ぶと真っ青になって死んでいるんだって。」


 「じゃー何?何色の紙を選べばよいの?」


 「黄色い紙って答えてみて!」


 「本当にそれであってるの?」


 「大丈夫。私怖い話大好きだからこの事知っているんだ。」


 「じゃー答えるね・・・。電話の向こうの人聞いてる?答えは黄色の紙。」


 「・・・。正解正解!!!では次の問題!A車とB車が衝突事故を起こした。両方は無事だったが運転手はどちらとも横からくる車が見えなかった。それはなんでだ。」


 「そんなの何か壁があったかrあとかじゃないの?」


 「あ・・・、言い忘れてました。車が走っていた道は見晴らしがよく横からくる車が良く見えるんですよ。では頑張ってください。」


 「運転手は見晴らしがよかったのに見えない?どういう事?」


 「・・・。ねえ、同じ角度で両者が走ってきたら視界に入らなくない?」


 「そういえばそうかも・・・。ってことは同じ角度で車が走っているから車が見えなかった!」


 

 「正解正解!お二人はすごいですね。」


 「いい加減にして!私達早く帰りたいの!」


 「では3問め。ある女性が家のドアノブで首をくくって死んでいました。しかし縄の跡が首にありませんでした。一体なぜでしょう。」


 「これ私わかる!お父さん警察でその事件あったから。首をくくってすぐに縄を外すと残らないんだって!だから答えは誰かが女性が首をくくった直後に縄を外してからドアノブの縄を緩めてもう一回首をくくらせたことによって縄の後が残らなくなったんだって。」

  

 「正解です!では次「ふざけないで」は?」


 「私達は帰りたいだけなの。」


 「そういえば渡辺先輩だけなんで正解したんだろう。」


 「なんでって正解したからじゃないの?」


 「よく考えて。今まで被害にあった人って剣道部の人か渡辺先輩の身近な人とかじゃない。他校の人には電話来たって聞いたことないけど。」

 


 「言われてみればおかしいかも。それに今までで正解した人って渡辺先輩くらいだと思う。」


 「もしかしてだけどこの問題を電話越しにしゃべっている人って渡辺先輩じゃない?」


 「もしそうならすべてのつじつまが合うけどいなくなった人ってまさか・・・。」


 「渡辺先輩って確か警察官目指していたよね。こういう事も学ぶんじゃない?もしそうなら渡辺先輩が今までの被害者を殺したかなんらかの方法で拘束して監禁したとかは考えられないかな?」


 「とにかく警察に通報してみよう。私の電話には届いてないからこれで警察に電話してみる。今の会話マイクをふさいでるから聞こえてないはずだから、問題を聞きながら警察に通報して電話の内容を聞いてもらって位置情報でどこの誰がこの電話をかけているか調べてみようよ。」


 「そうだね。」


 

 そして二人は警察に通報して渡辺先輩を調べてもらった。位置情報が渡辺先輩の家のところを指していたらしい。それを聞いて私達は大丈夫だろう、そう思って電話を切ろうとした。すると


 「申し訳ありませんが電話は通話中にしておいてもらえませんか。位置情報が途絶えてしまうかもしれないので。」

 

 警察に言われて私達は電話を通話中にしたまま警察と一緒に渡辺先輩の家に行った。初めて渡辺先輩の家に行ったがとても大きく監禁するには最適な場所も多数あった。


 「ピーンポーン。」


 「はーい。」


 「渡辺先輩!剣道部女子後輩のものですが。」


 「今開けるね。」


 そうして渡辺先輩が玄関の扉を開けると警察が一気に押し寄せていき


 「警察です。あなたの家を家宅捜索させていただきます。令状もありますので。」


 私達はいつの間に令状なんて取ったんだ、そう思いながらも私達は警察に連れられてパトカーに乗っていた。しばらくすると「いたぞーー」という声と共に渡辺先輩が警察に連れられてこちらに来た。そしていつの間に電話が切られていた。


 「渡辺先輩・・・。どうして・・・。」


 先輩は何も言わずに前に止まっていたパトカーに乗せられて連行された。


 あとから警察に電話をすると中には今まで電話で被害にあった人が全員殺されて監禁させられていたそうだ。

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