ものもらい

 朝起きたら、ものもらいができていた。


「バケモノーーーーー!!!!」


 武士のことは強めに叩いておいた。ちょっと片目が潰れたぐらいで叫ぶな、バカモノ。


「おお……見事に腫れておるな。触っていいか?」


 ダメだよ、ダメに決まってる。お前さてはあれか? かさぶたとかどんどん剥いじゃうタイプか。


「目医者に行くのか?」


 いや、確か抗菌剤入ってる目薬あったからそれ使おうと思う。


「飲んで治すと」


 差して治すんだよ。


「ふむ、手伝いは必要か? 某の力をもってすれば、ものすごい勢いで噴射できるぞ! こう、両手でぺちゃんと!」


 目薬にそんなオプションいらねぇんだよ。目が脳にめりこんだらどうすんだ、やめてくれ。


「むーん。某にできることはないか? 何か無いか?」


 えー……。


 ……。


 ……じゃあ、目薬する間そこで踊っててくれる?


「合点承知!」


 私の視界に入ってきたら蹴り出すからな。


「テイのいい厄介払い!」

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