ホラーものの洋ドラ

 ホラーもので色仕掛けに屈するモブ男、大抵死ぬなぁ。

 まぁホラーものじゃなくても死ぬけどな。


「ぬおおおっ! また大家殿がげに恐ろしきてれびを見ておる!」


 かねてより見たいと思ってた洋ドラホラーを流していると、ランニングしてた武士が帰ってきた。おかえり。


「あー! もう見てしもうた! 目に焼き付いてしもうた! 血がどばりと飛び散った絵はもう消せぬ! 大家殿には賠償をむっきゅーする!」


 「請求」だろうか。

 惜しい。頑張ったんだろうけどな。頑張ったんだろうけど、むっきゅーじゃダメだわ。


「故に某、ぽてとちぷを求める所なり」


 ポテチね、はいはい。

 コンソメと塩どっちにする?


「ぬ、塩」


 オッケー。じゃあ取りにおいで。


「ならぬ! 部屋には! 霊が!」


 おらんよ……ドラマ見てるだけだよ。

 ああもう分かった分かった、そこまで言うなら音量下げとくから。


「怨霊!!!??」


 お前なんでそんなに怖がりなのに夜のランニングは行けるの?


「明日から行けぬわ!!」


 ごめんて。

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