第10話 横浜駅西口
父の思わぬ告白を受けた日の夕方、郵便配達員の言った通り、ウィルから待望の手紙が届いた。
そこには次のように記されていた。
リバーへ
お母さんの件、びっくりしたよ。
大変だったね。大丈夫かい?
でも、お母さんは何で自殺してしまったんだろうか?相当な理由があったはずだよね。
リバーは知っているの?
って、ごめん。土足で人の心の中に上がるようなことを言って。
よし、それじゃ、冒険だ!
絶対行くぞ!
そこで提案なんだけど、、、
手紙でのやり取りだと、時間がかかるから、どこかで会って、計画を練らないか?
場所は横浜でどうかな?
日付は次の3つから選んでもらえるかな?無理なら、都合のいい日を教えてね。
8月11日の11時
8月12日の11時
8月13日の11時
場所は相鉄線の横浜駅西口改札でどう?
あと、驚かせたくないから言っておくけど、当日はもう一人来ることになってるんだ。
リバーと同じように、シネマフレンドで知り合った中学1年生だ。僕は彼をジェリーと呼ぶことにしたよ。君のことは既に伝えてあるから。
スタンド・バイ・ミーは4人で冒険に出掛けるけど、僕たちは3人だね。でも、細かいことは気にしないようにしよう。
それでは、返事を待っています。
ウィル
ウィルの手紙を読んだ僕は、前回と同じように再びルーズリーフの用紙を取り出すと、ペンで返事を書き始めた。
ウィルへ
早速の返事ありがとう!
いいね、それなら8月11時はどうだい?
3人で一生思い出に残るような冒険をしよう!
僕は目印に横浜マーリンズの野球帽をかぶっていくよ。分かりやすいように、ツバを横に向けておく。
それでは!
リバー
4日後、ウィルの手紙が再び届いた。
リバーへ
11日だね。ジェリーも11日で大丈夫みたいだから、相鉄線の横浜駅西口改札に11時に集合しよう。僕も横浜マーリンズの帽子を横向きにかぶって待つようにする。ジェリーにも伝えておくね。
それじゃ、またね!
ウィル
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