1話 村の少年 旅立ち

『どこだー?隠れてないで出てきてよ!』

と少年が誰かを呼ぶ

空間が割れ闇の中から何かが出てくる

『まったくかくれんぼが上手なんだから!』

闇の中に消えたり出たりして少年が捕まえようと走り回っている

『まて、まてー!』

大きな木の下に姿を表す

『捕まえたー!』

しばらく一緒に遠くの景色を眺める

『じゃまた明日もここにね!』と少年が言うと小さく頷く闇の者

_

『ただいまー!』

村に帰って来た少年

『今日も森に行ってたの、あんまり危ないところには行っては駄目よ』

『うん、大丈夫だよ友達が守ってくれるから』『そう、ご飯が出来たから食べちゃいなさい』『はーい、頂きまーす!』

お腹が一杯になり、眠りにつく少年

『おやすみなさい、』

次の日も森に歩みを進める少年

『来たよ~、、あれ何だか眠い、、』

その場に倒れこむ少年、それを見て闇の中に消える者

_

村の青年が畑仕事に勤しむ

『今日もいい天気だなぁ~』『だな、、ん?』

何か急に空気が冷たく、不穏な雲が漂う

空間が歪む

『何だ、何だ』村人たちが辺りを警戒する

異形の門が開く、それも一つではなく次から次へと開いた

一気に混乱に陥る村人たち

『うわぁ!!何だ何だ、、、』

次々倒れていく村人、壊れた家から火の手が上がり村中に広がっていく

『よく、やったケーテルマグナスこの一帯を任せて正解だったよ』優しく撫でられるケーテルマグナス

_

『あれ、寝ちゃってたのか?、うぅ何か気分が悪いな、もう村に帰ろ、』

村の方に歩き出す

『でも今日はどうしたんだろう、』

村の近くまでくると何か様子が違う『焦げ臭い?』足早に歩き森を抜けるとそこには目を疑う光景が広がっている。家々が燃え、あちこちに倒れる人々

『そんな、』森から出て駆け出しそうになる

『ちょっと待つんだ、まだやつらが彷徨いてるかもしれん』そう引き止めたのは同じ村の住人だった

その時一瞬、闇の門が開き異形の者が顔を除かせ消えた

_

それからだいぶ月日が流れ、生き残った者は村の再建に力を入れている

『この家が建ったら村を出ようと思う』『そうか、分かった気を付けるんだぞコン』

『うん、世界を救いに行ってくる』

それから数日経ち旅立ちの日を迎えた

見送りに手を振り村を後にする

『行こう、ケーテルマグナス』

闇の中から覗く影。


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