懸念
「シールドマシンですか…?」
「そうだ、このシールドマシンが使えれば、お前が坑道を掘らずともそちらで掘ることができる! しかも聞けば全自動だと言うではないか! 光明が見えたきたな!」
テレビ会議でそう興奮気味に話す市長の
「それでは明日、私もそちらのシールドマシンについて確認しに行ってよろしいでしょうか?」
「おお、おお! 是非とも確認してくれ! どの程度で使えるようになるものか分かるとありがたい!」
「分かりました。それでは明日、さっそく確認させていただきます」
そう言ってテレビ会議を終わらせたひめが部屋の中で佇んでいると、不意にドアがノックされた。
「いいか…?」
「はい。どうぞお入りください」
立ち上がりながらひめが応えるとドアを開けて
「話は聞いた。氷窟を掘る為の機械が見付かったそうだな…?」
「ええ、そのようです」
ひめが静かに応えると、
「何か、気になることでもあるのでしょうか?」
「……」
やや視線を落としすぐには応えなかった
「その機械があれば、私達のような
それは、
「
不安のような、悲しみのような、何とも言えない表情で自分を見詰める<少女>に、ひめは静かに首を横に振った。
「いえ、心配には及びません。何故なら、その機械はおそらく使えないからです……」
「…え……?」
ひめが口にした意外にな言葉に、
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