第15話 暴走する乙女達は止められない
「それじゃ勉強の邪魔しても悪いし、俺はもう行くよ」
「え?カケヤン、もう行くのん?」
「私達は別に構いませんよ」
「いや、俺がいたんじゃ勉強に集中できないだろ」
そう言って立ち去ろうとした時、
「えー?カケヤン、もうイッてまうのん?早すぎやん。そない
「やかましいっ!!」
明らかに悪意のある
そう言えば今日は春休み中で宿題だけやりに来たと言っていたはずなのに、何故二人は制服を着ていたんだろうか?と、立ち去りながらふと思ったのだが、すぐに「質問しなくて良かった」と思った。
どうせまたくだらない答えが返ってきたはずだと思ったからだ。
この国二日目にして、俺も少しだけここの連中の『ノリ』というやつを理解できてきたのだろうな。
その後は特にこれと言って目を引くような物は無かった。
アパートのような建物を見つけて眺めていると、そこへ
それ以外だと、あちらこちらで重機や建築業者のような人を時々見かけた。
どうやらこの『国』は本当にまだまだ発展途上らしく、これから色々と増やしていくつもりらしい事がわかった。
その後、最初に
「だからね?シチュエーションは最高だと思うの。でも作画担当としてはこれだけは譲れないわ!」
「何でよ!?こっちのほうが絶対に萌えるでしょ!!」
「それくらいだったらもう全部脱がせちゃったほうがマシよ!!」
「はあ!?この間と言ってる事が違うじゃない!!パンツは全部脱がせないほうがいいってのが二人の共通見解じゃなかった!?」
「だからあ!!」
何の話をしているのかはわからんが、首を突っ込まないほうが良さそうな内容だろう事だけは容易に想像ができた。
だが、そう思った時には時すでに遅し。
食堂に入った瞬間に
「ちょうどいいわ、男の子の意見を聞いてみましょうよ!!」
「あ、
「………パンツがどうとか言ってる奴らに関わりたくない」
「そう!パンツの話よ!!
「はあ?」
「だからあ、立ちバックの時に………」
「………駄目だ、ツッコミきれん」
「だからその突っ込む時にどうするのが興奮するのかって話よ!!」
そう来るか。
俺が何を言ってもブレーキを踏んでくれる気配が無い。
すると
「ちょっと私が試してみるから、どっちのほうが興奮するか
そう言いながらパンツに手をかけ始めた。
「知るかっ!!!!!!」
俺は勢いよく食堂の扉を開けて退室した。
そして食堂前の廊下で「はぁ」と一つ、大きな溜め息を吐いた。
「まったく………少しはマシな思想を持ってる奴かと思ってみれば………」
「苦労してるみたいね。お察しするわ」
「え?」
横から突然、何者かに声をかけられ、驚いて声のしたほうを振り向く。
するとそこにいたのは、ここへ来てから初めて見る若い女だった。
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