「蒼蠅驥尾(そうようきび)に附(ふ)して万里(ばんり)を渡(わた)り」って言葉を考えてしまったあぶく(泡)なのです。あぶくは青蝿(あおばえ)の子育てを観たことがあるのです。飛回ってる煩(うるさ)い蝿をコップに閉じこめて忘れていたのです。何日か経ってそのコップに気づいて見たら透明な内側で蠢(うごめ)いているの。蝿は死んじゃってて動かなくなってて、それを数十匹の蛆(うじ)が母胎から出てきて食べてた。それを見てあぶくの目から涙が零れちゃったけど、青蝿の母性愛に触れたのね。

あぶくも母性愛を味わいながら生きてきたから通じたのかもね。あぶくは二重・三重の意味で母親を食べて生きている。あぶくと青蝿の違いってなんだろうね？あぶくと青蝿のどちらが賢いの？あなた！教えていただけますか？青蝿が観ている世界があって専門語では「環世界」って教わりました。あぶくが観ている世界もあって「環世界」と言うのですけど、違う環世界なの。便宜上「あぶく環世界」「青蝿環世界」としておきます。違う環世界だけど瓜二つの母性愛を知った気がしたの！

あぶく環世界があるなら、あなた環世界もある筈ね。異なる世界だけれど同じ人間同士だもの共通するモノは多いと思うし、異なるモノはもっと多いのでしょうけれど。あぶくと青蝿は家族だったから通じるものがあったと思うし、青蝿より血縁関係が濃いあなたと泡は通じるものがもっともっと多い筈ですからね？そりゃあ、未来はもっと近くなるかも知れないし、逆にもっともっと疎遠な関係になるかもね。あぶくが人間を信じるのが青蝿と同じ能力に寄ってるなら‥知らず知らずの癖ね。

蒼蠅驥尾に附す訳をあなたはご存知だろうけど、あぶくには「青蝿だから」としか思えないの。あぶくが「蒼蠅驥尾」なのに青蝿をどうして上から目線で見れる？龍の頭に乗っかる人は偉くてお尻に乗っかってる蝿は劣るの？それだとあぶくには「椅子取りゲーム」の感覚に想える。他の人を追っ払って好い席を奪った人が偉いって、そんなのあぶくにはナニか変に思えるの。ドロボーや強盗を賛嘆する思想にあぶくは共鳴できないし、そんな思想よりも「子を守ろうとする青蝿」に共感できる。

子を守ろうとする癖を青蝿は具えてるけど、あぶくが大好きな工女・匠さまも子を護ろうと懸命の旅を続けてらっしゃるの。同じ癖を具えた同士、どこで出逢っても・いつの時代に出逢っても近しく想える「癖」だと思うの。今世では蝿と人間の関係になったけど、おなじ癖の者同士は近親として出逢えるとあぶくには想える。あぶくの根拠は「癖」だけですけど、根拠なく願うよりは好いのでないかしら。龍頭の座を取れないお人よしの青蝿だったと想像したらあぶくとも仲よくできそうなんです。

気の合わない人はいらしゃるかも知れないけど、それはあぶくにはどうしようもないこと。あぶくは人間を信じてるからね。いつでも仲よくしてくださいな。