金☆ホシっ子

金☆ホシっ子 スタート!

「あ、おはよー。」

「おはよ。……? ぅわ! お前、誰だよ!」

「金星だよ~。」

「どっから、入った?!」

「壁伝いで登って降りた。」

「屋根登って降りただけじゃねぇか! どっから入ったか聞いてんだよ!」

「壁にね、張り付くでしょ? そうすると、壁が反転するの。」

「忍者屋敷かよ! そんな、からくりねぇよ!」

「ま、そこの窓から入っただけだけどね。」

「だけじゃねぇよ! 不法侵入だよ!」

「もう一回出て、インターホン押そうか?」

「いいよ、もう。はぁ、今日は宿題を一気に片付けなきゃいけないからあんまり相手できないぞ。」

「いいよ、別に。あ、宿題手伝おうか?」

「マジで?! あ、でも、今はいいや。寝起きで宿題やる気力はねぇし。」

「んじゃ、ちょっと待ってて。」

「あ、うん。……。」

「……はーい、どーん!」

「え、朝ご飯?!」

「そうだよ~。」

「料理できるんだ。」

「意外でしょ? ギャルっぽい見た目なのに。」

「うん、まんまそう思った。」

「ま、金星だから金髪っていう安易な考えでこうなったから。」

「あ、だからミズは髪が青色だったのか。」

「この安易な考え、難点があってさ、同じ色になったりするんだよ。」

「例えば?」

「水星と海王星とか。」

「……なるほど。」

「ま、朝ご飯でもゆっくり食べててよ。」

「ん~、ありがと。」 

「はぁ~あ、眠っ。」

「いつから、いたの?」

「ん~、明日。」

「パラレルワールド行くな。」

「2時ぐらいかな。」

「えらい長いこといたんやなぁ。」

「あ、関西弁。」

「何それ、言わないといけない決まりでもあるのか。」

「決まりはないけどキメラはいる。」

「マジかよ。」

「嘘。」

「嘘かよ。すげぇ無駄な口数だったなぁ。」

「あ、そういえばあいつ泣いた?」

「あいつって、ミズ?」

「うん。」

「泣いたね。」

「あ、やっぱり? じゃあ、あんたもイジワルしたんだ~。」

「うん、よくわかったな。」

「あいつ、めんどくさいくせにこっちから攻撃したらすぐ泣くから。ま、そこがなんか憎めないんだけど。」

「わかる……ご馳走様~。」

「あれ? お皿食べないの?」

「あたしを何者だと思ってんだ。」

「ほら、“毒を食らわば皿まで”って言うじゃん?」

「これ、毒入ってんのかよ! にしては妙に美味かったぞ。」

「でしょ? 私、意外と家事得意だから。」

「毒否定しろよ。不安になるよ。」

「あ、なきます。」

「やめろ、まだ頭が起きてないんだよ。」

「かねぇ~、かねぇ~。」

「急に何だよ怖ぇな。」

「ないてるんだけど。」

「……なくって鳴き声の方かよ!」

「かねぇ~。」

「にしても、鳴き方よ!」

「だって、ほら、ホ〇ケモンのヒ〇カチュウだって、名前の前半鳴くじゃん? その法則から行くと

「お前の場合だと、“きんせい”なんだから“きん~”になるだろぉが! なんで訓読みしちゃったんだよ!」

「でも、ホワイトのときの私の相棒だったキャモメの“モメモメ”なんか『ディンディン!』って鳴くよ?」

「“でも”の意味もわからないし、なんで急にゲームの方になったんだよ。てか、モメモメが機械音の『ジャンジャン!』って鳴き声だったの誰が覚えてんだよ!」

「あれは『ディンディン!』でしょ?」

「『ジャンジャン!』だろ! って、なんかこの言い合い、ものすごいデジャブ感がするよ。」

「てか、モメモメの鳴き声から濁音取ったらまずいよね。」

「機械音を表現なんかしようとするからだよ!」

「だって、『ティンティ

「待てぇーい! 言えって誰が言ったよ!」

「実は私ね、処女なの。」

「『実は』の意味がわかんねぇよ。てか、急になんのカミングアウトだよ。」

「だから、今がチャンスだよ?」

「何が?! あたしにはどうにもできないよ!」

「アタックチャンス!」

「いらないよ! 今、言うと変な意味になるから。」

「アタックチャァアァンス。」

「なんで、初代の方に寄せたの。」

「頭起きてきたんじゃない?」

「お前が無理矢理起こさせたんだろ。」

「さ、宿題やろう!」

「なんでそんな乗り気なんだよ。」

「そろそろだから。」

「何が?!」


♪バーンっ♪


「……なんで。」

「私、500℃近くまでいくから。」

「先に言えよ。」

「実は水星より熱いんだよねぇ。」

「前情報欲しい。」

「宿題燃えたね。」

「そういや、前回の爆発の時は宿題そのまま残ってたけど。」

「あー、NA☆SAだね。」

「NA☆SAすげぇなぁ!」


―家が完成しました―


「ほんと、早いな。」

「今回も宿題の修復はお願いしといたし。」

「余計なことを!」

「さー、やろう!」

「なんで、そんなやりたいんだよ。」

「し、しょーがねぇだろ! お、俺、やらねぇと生きてけねぇんだよ! もう、制御できねぇんだよ! んは、ははっ、はははは!」

「何だよ、怖ぇな! ヤク中かよ!」

「ぶっぶー!」

「うっぜー。なんだ、ギャンブル依存症か?」

「いや、セックス依存症。」

「そっちかよ! にしては、狂いすぎだろ!」

「や、ヤらねぇと!」

「こっち見んな。」

「おい、ヤらせてくれよ。なぁ、フフッ、」

「お前、演技上手いから余計と怖ぇんだよ。」

「なぁ、頼むよ、おい、俺、もう、がまndgfosjoioscvdg……。」

「怖ぇよ!」

「ふぅ、やった、やった。」

「誰と?! 今の短い間に?!」

「演技を。」

「そっちのるかよ。」

「ま、途中で本気でやっちゃったんだけどね。」

「……その『やる』は演技の方だよな?」

「いや、あやめる方。」

あやめちゃったのかよ! 呑気に言うことじゃねぇよ。」

「あれ、あいつ、もうやってないの?」

「何の話。」

「“あ、めちゃった”の。」

「殺めるぞ。」





―スコなときも、ヤるときも、よろこびのときも、下着に染みができたときも、一晩泊めるときも、事後にマズいと思ったときも、アレを愛し、アレを敬い、アレを舐め、身を預け、その気ある限り、真心を尽くすことを誓いますか? あ、違いますか―


「なんだよ、1人でうるせぇな。」


―し~もネ~タ、はっ!―


「いつも以上にうぜぇ。」


―ハァ~、ヨイサッサ!―


「民族音楽にするんじゃねぇよ。」


―どっこいしょーっ! どっこいしょっ!―


「おい、なんか聞いたことあるフレーズと旋律だぞ。」


―ソーラ―


「どこで切ってんだよ!」

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