第5話恋バナそして……(中編)


「えーと、なにからはなしていいのやら……」

 いきなりだしでくちごもってしまう。

 それはそうだ。そもそも、わたしひとはなすのが、それほど得意とくいではない。

 そんなわたしが、こいバナなどというハードルのたかはなしを、すらすら出来できわけがないのだ。だれかが上手じょうずしてくれないと。

 そうおもって、みんなのかお順番じゅんばんていく。

 さして重要じゅうようではないかもしれないけれど、せき配置はいちおよ各人かくじんについて説明せつめいしておこう。

 いまわたしすわっているのが、入口いりぐちからかって左手ひだりて一番いちばんおくせき

 わたし右手みぎてが、ユミこと高橋裕美おっぱい星人、いや、ちがう!いや、ちがわないんだけれど、世間一般せけんいっぱんでは高橋裕美たかはしひろみてきばれかたをしている。

 とにかく、すきあらばとばかりにわたしむねねらってくる。どうせむならおおきいほうかろうに。

 何故なぜだか、わたしつつましやかなむねばかりをさわりたがる。いや案外あんがい本気ほんきわたしのバストサイズを心配しんぱいしてくれているのかもしれない。すこしでもおおきくそだよう丹精込たんせいこめてはぐくんでくれているつもりなのかもしれないが、余計よけいなお世話せわである。

 自身じしんは、それなりに立派りっぱなモノをおちである。かお綺麗きれいというよりは可愛かわいけいであるが、クラスでも1、2あらそ美少女びしょうじょえよう。かたよりすこなが程度ていどかみ即頭部そくとうぶうしあたりでむすんでツインテールにしている。

 男子受だんしうけはいはずだが、本人ほんにん男子だんしたいして辛辣しんらつ態度たいどることがおおく、よほど面食めんくいなのだろうと推察すいさつされる。

 わたし正面しょうめんすわっているのは、チコこと、三ヶ月智子みかづきともこ

 中学ちゅうがくからの親友しんゆうで、おなじく中学ちゅうがくからの文芸部ぶんげいぶ仲間なかまでもある。ちょっぴりえっちな話題わだいにも興味津々きょうみしんしんなご様子ようすであるが、まあ思春期ししゅんき少女しょうじょだとこんなモノだろう。

 わたしからて、チコの右側みぎがわすわっているのが、ヤサコこと坂下優子さかしたゆうこ

 大学生だいがくせいのカレシをつおませな美少女びしょうじょである。ユミとはちがって、綺麗系きれいけい大人おとなびてえる。すで処女喪失はつたいけんませていて、カレシとの体験談えっちけにはなしてくれる。わたしたちの先生せんせいである。文芸部員ぶんげいぶいんでない彼女かのじょがここにいるのは、まさにそのためである。


 パリパリと、ポテチをむさぼ4人よにん女子高生じょしこうせいたち。まあ、わたしこいバナを流暢りゅうちょうはなせるなどとは、はなからおもっていなかったのであろう。

 ポテチの人気にんき当初とうしょ未知みちのフレーバーである『りんご🍎』あじ一番いちばんであったが、すぐに『うすしお』へと人気にんき移行いこうし、現在げんざいは『りんご』の在庫ざいこもっとおおことになっている。

 スーパーでは、ポテチの『りんご』と『みかん🍊』がやままれていた。

 一週間後いっしゅうかんごには、あまりのれてなさに発注担当者はっちゅうたんとうしゃさおになることだろう🍏

『カルピチュ特濃味とくのうあじ』をくちにしながら、そんなことかんがえていると……。

「おゆきは、いつからコーキ部長ぶちょうこときになったの?」

 チコの寝耳に水ねみみみみず、の発言はつげんに、くちなか液体えきたいを、

「ぶふぉっ!」

 と、おもいっきりしてしまった★

 わたしくちから射出しゃしゅつした白い液体疑似○液は、ほぼ直進航路ちょくしんこうろり、長机ながづくえ3つ分みっつぶんはばえ、チコの可憐かれんかんばせへとぶちけられた。

「ぶげっ!」

「ちょ、ちょっと!」

「が、顔射がんしゃ、ぶっかけっ……★」

 チコ、ヤサコ、ユミのそれぞれがなにやらっていたが、わたしはそれどころではなかった。まあ、チコのほうもそれどころではないことになってしまっている★


(――ただいま準備中じゅんびちゅうです。しばらくおください――)


「さっきのすごかったーっ。テッポウウオみたいだった☆」

「ゴメンナサイ★ハンセイシテマス……」

 チコの言葉ことば恐縮きょうしゅくしてしまい、ついカタコトになってしまった。

「これがうわさ顔射がんしゃってヤツだね♡」

 何故なぜかチコはうれしそうだ。

「いや、それはちがう」

「おゆきちゃん、わたしかおにもかけて〜」

 冷静れいせいなヤサコに、何故なぜ涙目なみだめのユミ。

 チコとユミは態度たいどぎゃくじゃない?

 かおにかけられたチコががおで、ユミがにこにこしてるんだったらちるんだけれど?

「さっきの質問しつもんなんだけれど、こたいてないよ?」

「さっきの質問しつもんて、あー、タイムパラドックスについてね。親殺おやごろしのパラドッ……」

「そんなはなし、してなかったよね?」

 チコがすようにして、かお近付ちかづけてくる。

 わたし視線しせん明後日あさってほうへとそらしつつ、

「な、なんのことかわからないにこ?」

と、しらばっくれるが。

「もうバレちゃってるんだから、観念かんねんしたら?」

 そうヤサコにわれ、のこったユミのほうへとかおけると。

「おねがい、かおにかけて〜?」

 チワワかと見紛みまがうような、うるうるぱっちりお目々めめ懇願こんがんされた。

 イラッとして、濃硫酸のうりゅうさんでもかけてやろうかと、思考しこう片隅かたすみで、ささやかでつつましやかにおもったのだけれど。

 おおきく1つひとつ、ためいきをついて。

「はっきり意識いしきするようになったのは、去年きょねん文化祭ぶんかさいあとね……」

 観念かんねんしたわたしは、はなはじめた。


星雲賞せいうんしょうるつもりでいた自慢じまん力作りきさくが、不人気部門ワーストぶもん堂々どうどうんでたんだよね」

「あったね〜、そゆこと」

「うん、でね。自信じしんくしちゃったんだよね」

「いや、高校生こうこうせいに『ちょげむ理論りろん』だっけ?あれはむずかぎたんじゃないかなあ?」

超弦理論ちょうげんりろんね。たしかにチコのとおりだと、いまおもう。

 でも、当時とうじ本気ほんき星雲賞せいうんしょうれるんじゃないかとおもってたし、みんな面白おもしろいとおもってくれるんじゃないかって……。

 ひょっとしたら、だれ質問しつもんしてるかもって、説明用せつめいようシート3まいつくって、ファイルにれて毎日まいにち学校がっこうっててたんだよ?」

「あ〜……」

 はなしていて、当時とうじさみしさやくやしさがげてきた。やばい。涙腺るいせんゆるんできたのをかんじる。

 でも、こんなことわけにはいかない。

「しばらくして、文芸部ぶんげいぶ集計結果しゅうけいけっか最下位さいかいだって……★

 そのわたし、ここでいてたんだよ。だって、ユミとかショーマくんとかの……」

 言葉ことばまってうつむいてしまう。後悔こうかいしていた。ここは端折はしょってはなすべきだった。最下位さいかいという事実じじつだけなら、なんとかやりごせる。わらって、

『あのときは、めっちゃんだよ♪』

とかって、誤魔化ごまかせる。

 でも、最下位さいかいになって、くやしくていたなんてことまではなしてしまっては、誤魔化ごまかしがかない。ますます、自分じぶんみじめになってしまう。

 涙腺るいせん決壊けっかいして、うつむいた状態じょうたいだったから、なみだ直接ちょくせつつくえにぽとり、とちる。

 最悪さいあくだ★タイムリープしたい、やりなおしたい。

 でも、もしいまタイムリープして30分前さんじゅっぷんまえもどったとしても、わたし気持きもちに整理せいりがついていない。みじめな気持きもちをともなったままでは、上手うまくやりなおせるはずがない。

 こころ30分前さんじゅっぷんまえもどらないのだ。経験則けいけんそくしたがうと、30分前さんじゅっぷんまえもどってやりなおすと、かえってひど状態じょうたいになる可能性かのうせいほうたかい。

 静寂しじま四次元時空よじげんじくう制覇せいはする。だれもがこおいたようにうごかない。うごけない。

『これじゃわたしは、ホンモノの雪女ゆきおんなのおゆきだ』

 自虐的じぎゃくてきにそうったら、みんなわらってくれるかな?いや、きっとますます、こおかせてしまいそうだ。

「ごめん……」

 右隣みぎどなりからこえこえた。ユミだ。

 いつもはふざけて莫迦ばかばっかりやっているユミが、真面目まじめに、神妙しんみょうに、一言ひとこと『ごめん』だ。

 大切たいせつ友人ゆうじんに、そんな言葉ことばわせてしまった★もう、みじめだなんだとんでいる時代じだいではない!

 右手みぎてこうで、両目りょうめなみだぬぐいつつ、

「やだな〜、ユミちゃんはわるくないよ。それでね……」

 はなし再開さいかいさせた。

ひとりでいていたらさ、部室ぶしつのドアがひらいて、ひとはいってきたんだよ。

 わたしそのときは、そこのせき入口いりぐちけてすわっていてね……」

 入口近いりぐちちかくのせき指差ゆびさす。

「そのひとは、わたしとなりすわったんだ。コーキ部長ぶちょうだった」

 ようやくわたしおもびと舞台ぶたいあらわれて安堵あんどしたのだろう。部室内ぶしつない空気くうきやわらいだがした。

 ここでわたしは、わざとゆっくりとした動作どうさで、カルピチュ特濃味とくのうあじのペットボトルのフタをけ、のどうるおした。

 そして、みんなのかお見回みまわして、

「そんなに真剣しんけんかれると、はなしづらいよ?みんな、べて、べて!」

って、無意識むいしきまえのポテトチップスりんごあじを1まいつまんで、ユミの口元くちもとへとってった。

 ユミはすぐにいついてくるかとおもったけれど、くちをぎゅっと真一文字まいちもんじむすんだままだった。かくなるうえは。

「はい、ユミちゃん、あ〜ん♡」

 おどろいたようなをしつつも、くちけるユミ。ポテチを口元くちもとへとってくと……。

 ぱくり。

 ユミがべた。安心あんしんして指先ゆびさきめつつ、

「ほら、みんなもべてったら!しずかだとはなしづらいってってるでしょ!」

と、私的じぶんてきには最大限にマックスあかるい口調くちょううながした。

 と、なんで?

 ユミのかおが、こいする乙女おとめのようにだ。律儀りちぎに、りんご🍎の真似まねでもしてるんだろうか?

 まあいや。ずかしついでにサクサクッと、コーキくんはなしもしておこう。

わたしとなりすわったコーキくんは、なんてったとおもう?」

「『なんて』って、そりゃ〜、『そんなにむな』とか、『また来年らいねんがあるさ』とか、そんなかんじ?」

「『ぼくきみいた小説しょうせつきだよ』みたいなこと?」

「うーん、そうねえ。『こののアンケートでは、ウケねらいの作品さくひんほう上位じょういやすいから、真剣しんけんとらぎないほうい』みたいなことじゃないかな?」

 チコ、ユミ、ヤサコがこたえてくれたが。

「はい、全員ぜんいんぶっぶーですわ★

 コーキくんったのはね……」

 はなしながらも、わたし意識いしきはあの時空じくうへとおもいをせていた。


 きゅう部長ぶちょうのコーキくんこと、河野弘毅こうのひろきくんとなりすわったモノだから、びっくりしてしまった。

 わたしまえに、ホットのかんコーヒーがかれる。そっと、おとてないように。

 弘毅君ひろきくんとは、それまで一度いちど2人ふたりきりではなったことなんてなかったのに。

 もちろん、なぐさめてくれようとしてるのはわかったよ?でも、下手へたなぐさめられたらかえってみじめになっちゃう。

なぐさめてくれるおつもりでしたら、っています!」

 わたしえて、つよ口調くちょうった。

なぐさめる?いや、なんのことやら」

 白々しらじらしい言葉ことばかえってくる。

わたし、もうかえります」

 いきおいよくがるが。

「もしかまわなければ、そのかんコーヒーをわるまでの時間じかんぼくにくれないかな?」

 すここまったような口調くちょうわれて、かえりづらくなった。

 弘毅君ひろきくんは、善意ぜんいでしてくれているのだろう。それを、如何いか的外まとはずれだとはいえ、邪険じゃけんにするのはどうかとおもったのだ。

 いそいで、ハンカチでなみだき、すわりなおす。パイプ椅子いすのギシッというおとが、やけにおおきくこえた。

わるまでですよ?」

 弘毅君ひろきくんかおった。こまがおえたかれかおが、ニパッっと笑顔えがおになる。

「ご馳走ちそうになります」

とおれいって、かんコーヒーにばす。あつっ!猫指ねこゆび猫舌ねこじたわたしでは、さわれないくらいあつかった🐈これはめるまですこ時間じかんかりそうだ。

「えーと、小雪こゆきさんでいのかな?名字みょうじぶのはちょっと……」

「おゆきとんでいただけますか?小雪こゆきはちょっとずかしいので」

「オーケー、オーケー。じゃあ、おゆきさん。単刀直入たんとうちょくにゅううけれど!」

 ん?なんだか違和感いわかん

ぼく暗黒物質ダークマターだとおもう!」

「はっ?」

 一瞬いっしゅん意味いみがわからなかった。

『ボクハ ダークマター ダトオモウ!』

 弘毅君ひろきくん身体からだは、暗黒物質ダークマター構成こうせいされているとでもうの?

「おゆきさんは、ダークエネルギーじゃない?」

 ここまでいて、ようやく弘毅君ひろきくんいたいことがわかった。わたしいたタイムトラベル小説しょうせつについてだ。

部長ぶちょうは、わたし小説内しょうせつない登場とうじょうするタイムマシンが通過つうかするための、ワームホールの出現しゅつげん寄与きよするエキゾチック物質ぶっしつについて発言はつげんされているのですね?」

 わたし言葉ことばに、弘毅君ひろきくんはニヤリと形容けいよう出来できそうな不敵ふてきみをかべた。

「ふふ、さすがはおゆきクンだね?エキゾチック物質ぶっしつにダークマターを活用かつようするという記述きじゅつにしたことがあるんだけれど?」

「そうですね。ですがわたしは、えてダークエネルギーをげてみました。それというのも、ダークマターの正体しょうたいは、『WIMPウィンプ』『MACHOマッチョ』などがげられていますけれど、いま決着けっちゃくがついておらず、また、『余剰次元よじょうじげん存在そんざいする、つまり吾々われわれ次元じげんには存在そんざいしていない物質ぶっしつ重力じゅうりょくが、こちらの次元じげん作用さようしているのではないか』との見解けんかいも、にしたことがあります。さらにはダークマターは存在そんざいしないというせつにしたことがあります。

 そのような、不確実ふかくじつでよくわかっていないモノをれた場合ばあいに、はやければ数年すうねんうちに、現実社会げんじつしゃかい否定ひていされる可能性かのうせいてくるかもしれません」

「ヒッグス粒子りゅうし重力波じゅうりょくは検出けんしゅつ。それに、ブラックホールの撮影さつえいにも成功せいこうしたらしいしね♪」

「よくごぞんじですね。

 ハーバード大学だいがく理論物理学者りろんぶつりがくしゃリサ・ランドール博士はかせ見解けんかいによると、余剰次元よじょうじげん兆候ちょうこういまから10年以内ねんいないとか20年以内ねんいないとか、それくらいでとらえられるのではないかとのことです。

 なので、ダークマターのような、わからないモノを安易あんい記述きじゅつすれば、すぐに作品さくひん陳腐化ちんぷかしてしまうおそれがあるとかんがえたのです。そのてん宇宙うちゅう斥力せきりょくダークエネルギーは、その正体しょうたいが『真空しんくうそれ自体じたいつエネルギー』なのではないかとの見解けんかい有力ゆうりょくで、また、『斥力せきりょく』というチカラ自体じたいが、エキゾチック物質ぶっしつにぴったりだとかんがえたわけなのです」

「なるほど、それは興味深きょうみぶかい。ではつぎ質問しつもんうつらせてもらうよ。タイムトラベルでは……」

 おどろいた。わたし小説理論しょうせつりろんについてこられるなんておもってもいなかった。何故なぜなら、わたしりどころとしているのは、SF小説しょうせつてくる知識ちしきではなく、現実げんじつ理論物理学りろんぶつりがく最先端さいせんたん知識ちしき応用おうようしたモノだったから、そこについてこられる高校生こうこうせいが、こんな身近みぢかにいるとはゆめにもおもわなかったからだ☆

 わたし興奮こうふん夢中むちゅうになって、みずからの見解けんかいべていた。

 弘毅君ひろきくんうながされてかんコーヒーにくちをつけたときには、猫舌ねこじたわたしがそのままでもめるくらいまで温度おんどがっていた。


「でね、弘毅君ひろきくんはなしてると、すごたのしかったの♪このときおもったんだよね。弘毅君ひろきくん友達ともだちになれたら、すっごくたのしいんだろうなって」

「でも、おゆきちゃんと部長ぶちょうたのしそうにはなしてるのことないよ?」

 チコの言葉ことばにユミとヤサコも、うんうんとくびたてる。

「そうなんだよ〜!そのときしかはなしてないからね。部室ぶしつ2人ふたりっきりになんてなれないし、よそでうなんてとんでもない。なんとか、2人ふたりっきりでおしゃべりする方法ほうほうはないかな〜、と様子ようすさぐっているうちに、こいちちゃってたわけなのよ」

「そうね。弘毅部長ひろきぶちょうは、顔良かおよし、頭良あたまよし、性格良せいかくよし、運動神経うんどうしんけい抜群ばつぐんだからね。うちの学校の男子の中良い男ランキング3本の指さんしに入るわよね」

 ヤサコがそううんだったら、そのとおりなんだろう。

「ちょっと高嶺たかねはなかな?」

 すこ弱気よわきになるも。

「ん〜、大丈夫だいじょうぶじゃない?。文芸部ぶんげいぶだし、目立めだつタイプじゃないから、競争率きょうそうりつひくいとおもうわ?それに、弘毅君ひろきくんはおゆきちゃんのこときなんじゃないかな?」

「えっ?ホントに♪」

 おもわずこえはずんでしまう。

「これは、おんなかんなんだけれど。うふふっ♪このなつは、おゆきちゃんも処女卒業ロストヴァージンね♡」

「えっ、あっ、はいっ!ヤサコ先生せんせい。よろしくおねがいします」

 おもわず、がってあたまげていた。


 ホントに恒例こうれいなの?次回予告じかいよこく

 おゆきこと、小雪こゆきです。って、まだわたし名字みょうじてきてない!

 どういうことなの?らないうちに妊婦にんぷさんにされてるし。

 それにそもそも、この次回予告じかいよこくってこの小説しょうせつ次回じかい予告よこくしてないがするのよね〜。

 まあ、いけど。


 さて来週らいしゅうは。

 どうやら、子供こどもころ体験たいけんしたあれやこれやが、今度こんど母親ははおや立場たちばかえされているみたい。

 もしそうだとすると、やがてむすめわたしもとからいなくなる?

 次回じかいかえされる歴史れきし』をおたのしみに♪


 別冊付録べっさつふろく

 WIMPウィンプ

Weaklyウィークリー Interactingインタラクティング

 Massiveマッシブ Particlesパーティクルズ

電磁的でんじてき相互作用そうごさようこさない素粒子そりゅうし

 英語えいごWimpウィンプは『弱虫君よわむしくん』。微細びさい素粒子そりゅうしとイメージをわせたらしい。


 MACHOマッチョ

Massiveマッシブ Compactコンパクト

 Haloハロー Objectオブジェクト

くらすぎて現在げんざい技術ぎじゅつでは観測かんそくできない物質ぶっしつ

 英語えいごMachoマッチョは「筋肉きんにくマン」。

 WIMPウィンプMACHOマッチョ見事みごとなコントラストとなっている。物理学者ぶつりがくしゃのユーモアセンスもてたモノじゃないね♪

 通常つうじょう天体てんたいであるがくらすぎてえないモノをしている。

 たとえば、小型こがたのブラックホール、褐色矮星かっしょくわいせい中性子星ちゅうせいしせい白色矮星はくしょくわいせい太陽系外惑星たいようけいがいわくせいがダークマターの候補こうほとしてかんがえられている。


 エキゾチック物質ぶっしつとして活用かつようするのなら、WIMPウィンプ一択いったくとなろう。

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